ハウス食品とエシカル・スピリッツが描く持続可能なスパイスの未来
食品業界では「未活用素材」の有効活用が注目されています。その中で、ハウス食品グループ本社株式会社とエシカル・スピリッツ株式会社が新たな共創プロジェクトを始動しました。これは、スパイスの多面的な可能性を探ることを目的とし、サステナブルな製品づくりを推進するものです。
未活用素材の価値を見出す
今回のプロジェクトでは、スパイスの「食べる・味わう」という側面だけではなく、香りや機能性、感性への刺激といった多様な利用シーンに焦点を当てています。これまで廃棄されていた原料が、どのように新たな価値を生み出すのか、その背景を深掘りしていきましょう。
食品の製造過程では、しばしば規格外の素材が発生します。ハウス食品グループは、スパイスの研究と製品開発に長年取り組んできましたが、その中で未活用素材にも目を向けるようになりました。スパイスは単なる味付けの道具ではなく、香りや機能性など、さまざまな側面で潜在能力を秘めています。エシカル・スピリッツでは、日本酒の製造過程で生じる酒粕のように、これまで活用が難しかった素材に新たな活路を見出しています。このような双方の理念が結びつくことで、持続可能な新商品が可能になるのです。
共創プロジェクト第一弾の発表
このプロジェクトの初の取り組みとして、エシカル・スピリッツのシグニチャージン『LAST ELEGANT』および『LAST ELYSIUM』に、ハウス食品グループから供給される未活用スパイスを使用することが決定しました。特に、シナモンやローズマリーなど、製造過程で生じるスパイスが、本格的に活用されることになります。
エシカル・スピリッツ『LAST ELEGANT』
『LAST ELEGANT』は、酒粕を使用したクラフトジンで、甘く華やかな香りを持ち、ラベンダーやピンクペッパーといったボタニカルが華やかさを引き立てています。47%のアルコール度数が特徴で、ハウス食品の未活用スパイスであるシナモンも使用されています。
エシカル・スピリッツ『LAST ELYSIUM』
一方、もう一つの製品『LAST ELYSIUM』は、フルーティーな酒粕の香りと3種の柑橘類、さらには生姜の葉を使用した爽やかな仕上がりです。こちらも42%のアルコール度数で、ローズマリーという未活用素材が活用されています。
未来への展望
両社は今回のプロジェクトを足掛かりに、今後さらにスパイスの可能性を探求し続ける予定です。これまで十分に活用されていなかった規格外原料に焦点を当て、その特性を活かす製品やサービスの創出を目指します。特に、地域で育成されている素材との連携も進め、地場産業の活性化に寄与することを目指します。
持続可能な未来を考える上で、この試みは小さな一歩であるかもしれません。しかし、ハウス食品とエシカル・スピリッツの共同の取り組みが、他の企業にも影響を与えることは間違いありません。これからどのような新商品や体験が生まれるのか、ますます楽しみです。さらに詳しい情報は、両社の公式サイトをご覧ください。