高校生が挑む食品ロス削減プロジェクト
霞ヶ浦高校で行われた文化祭「帆掛祭」では、地域の問題解決に向けた画期的な取り組みが行われました。廃棄予定のレンコンを活かし、地元の高校生たちが自ら開発した
蓮根チップスが販売されたのです。このプロジェクトは合同会社ハスラボの協力を得て進められ、教育と実践の絶妙な融合を示しました。
取り組みの背景
茨城県は日本一のレンコンの産地として知られていますが、形やサイズが規格外であるため、多くのレンコンが廃棄されています。これに注目したハスラボは、
アップサイクルという観点から、規格外レンコンを新たな価値へと変換する活動を展開。さらには、霞ヶ浦高校の探究高校生団体「Froot’s」がこの取り組みに感銘を受け、自分たちでも地域の食品ロス削減を目指すプロジェクトを立ち上げました。
「Froot’s」は、農業を景観として捉える視点から
『蓮で繋がれんこんプロジェクト』に取り組むことに。今回の蓮根チップスの開発は、環境問題に対する意識を高め、地域に貢献しようとする若者の情熱の表れです。
蓮根チップスの販売内容
商品名: 蓮根チップス(カレー味)
販売場所: 霞ヶ浦高校 帆掛祭会場
このチップスは、地域で捨てられてしまうはずの《規格外のレンコン》を使用しており、サステナブルな商品の実現を目指しています。高校生たちは、商品の開発から販売まで手を動かし、訪れた人々に食品ロスの問題を発信することにも取り組みました。
教育的効果
高校生たちは、このプロジェクトを通じて多くのことを学びました。
- - 課題理解: 形が不揃いな野菜がどのように廃棄されているかを実際に知る貴重な経験となりました。
- - 創造性の発揮: 廃棄された食材から新しい商品を生み出すことの難しさと楽しさを体感しました。
- - 社会的意識: SDGsの目標12、つまり「つくる責任、つかう責任」を理解し、自らの行動が地域にどのように影響を与えるのかを考えるきっかけとなりました。
- - 地域連携の強化: 文化祭を通じて地域住民に向けて食品ロス削減の重要性を啓発しました。
期待される成果
ハスラボの代表である濱田雄太氏は、「高校生たちが学びを越えて、実際に商品開発と販売に携わったことは、私たちの理念が体現された証です」と語ります。彼は、地域農業による若者の挑戦が持続可能な未来へとつながる可能性を信じています。
さらに、今後は県内外の高校や大学との連携を強化し、アップサイクル教育プログラムの体系化を進める予定です。これにより、より多くの子どもたちが環境問題と向き合い、解決策を考える機会が増えることを目指しています。
最後に
この取り組みは、食品ロスの問題を解決するだけでなく、次世代を担う若者たちに持続可能な社会の重要性を教える大きな一歩となります。私たち一人一人が意識を持ち、行動を起こす重要性を改めて感じさせるプロジェクトです。