イベント概要
2025年2月19日(水)奈良市にて、経営者向けの座談会「ワークライフバランス推進事業」が行われました。このイベントには、奈良県内に本社を持つ約10社の経営者が集まり、株式会社タカギの副社長である髙木鎮廣氏が登壇し、同社における人材活躍推進の取り組みを紹介しました。
タカギの女性活躍推進への取り組み
タカギは、女性の就業率が全国最下位である奈良県において、女性が働きやすい環境の整備に力を注いでいます。髙木副社長は、雇用状況のデータを参考にしながら、優秀な人材を引き付けるためには「持続的に活躍できる職場環境」が不可欠であると強調しました。具体的には、リモートワークやフレックス勤務、病児保育の利用補助、オンライン産業医など、多様な制度を導入し、仕事と家庭の両立をサポートしています。
特に評価制度の進化については、2017年からの取り組みを振り返りながら、その改訂の経緯や社員に与える影響を語りました。この制度により、社員の貢献を数値的に評価し、適切な評価ができるようになったことは、会社にとっても大きなメリットになっていると述べました。
奈良県の雇用問題
奈良県の雇用問題は深刻であり、特に女性の就業率が低いという課題があります。令和2年の国勢調査によると、女性の就業率は全国最下位となっており、働きたい意欲があるにもかかわらず就業できない女性が多いのが現状です。その原因の一つに、家庭との両立を可能にする職場が生活圏内に少ないことが挙げられています。これには、職場環境の整備が急務であるとタカギは提言しています。
座談会での交流
後半では、特定非営利活動法人「パパちから応援隊」の元代表、赤松邦子氏をファシリテーターに迎え、参加者同士の意見交換を促しました。グループワークでは、タカギの取り組みから得られた教訓や他社との意見交換を通じ、さまざまな視点のアドバイスを得ることができました。この交流によって、参加企業の経営者たちは新たな解決策を見出すことにつながったようです。
アンケートにでも参加者からは、セミナー内容が分かりやすく、異業種の方との意見交換が貴重な経験だったという声が多数寄せられました。特に、日頃は接点のない業種の経営者や経験から刺激を受けることで、新しい視点を得ることができたという意見が多くありました。
終わりに
このように、多様性を大切にした職場環境の整備は、奈良県内の企業が抱える人材活躍の課題を解決する一つの手立てとなり得ます。タカギの取り組みが、他の企業にも良い影響を与え、地域全体の雇用環境の改善に寄与することを期待しています。今後も、経営者同士の情報交換や事例紹介を通じて、さらに多くの企業がこの流れに乗っていくことを願っています。