中食・外食利用者の意識調査から見えた新たな食生活トレンド

中食・外食の利用に関する意識調査から見えたトレンド

2023年に実施された日清オイリオ生活科学研究レポートによると、近年の中食（テイクアウトやデリバリー）および外食の利用状況が変化していることが明らかになりました。この調査は20代から70代までの幅広い世代を対象としており、食生活のスタイルにおけるさまざまなトレンドを探求しています。

調査の背景と目的

日清オイリオグループが実施するこの調査は、生活者の食に関する価値観と行動を深く理解することを目的としています。それにより、我々は彼らにとって最適なソリューションを見いだすことが可能になります。特に中食と外食の利用に関する意識を分析し、新たな食生活のトレンドを掘り下げています。

利用状況の概要

調査結果によれば、中食を月に一回以上利用している人の割合は20代を除くすべての世代で7割を超え、外食も約6割に達しています。これは、今や多くの人々が外食や中食を日常的に利用していることを示しており、食生活のスタイルが確実に変わってきている証拠です。

増加の理由

中食の利用頻度が増えた理由の1位は「自宅で作るよりおいしいから」というもので、これは外食においても同様の結果が得られました：「お店で食べた方がおいしいから」との意見が最も多く挙げられました。つまり、我々の食生活は“おいしさ”に対する期待感から影響を受けていることが分かります。

減少の理由

一方で、中食や外食の利用頻度が減少している理由として最多となったのは「コストパフォーマンスが悪い」という意見でした。また「自由に使えるお金が減った」という声も多く、特に近年の経済状況が影響していることが窺えます。要するに、味の期待感は強いものの、価格に対する懸念が多く、消費行動に影響を及ぼしているということです。

健康志向と食選び

調査はさらに、揚げ物に使用したい油の種類にも焦点を当て、最も多く選ばれたのが「オリーブオイル」であることが分かりました。8割の人々がオリーブオイルは健康によいと信じており、特に中食や外食においても健康を意識する傾向が強いことが示されました。これにより、ただおいしいだけでなく、健康にも配慮した選択がされていることが伺えます。

世代別の特徴

調査結果を年代別に見ると、30代から50代では特に異なる傾向が見られました。単身の男性は中食・外食を多く利用する傾向があり、女性ではその重視するポイントに違いが見られます。また、揚げ物の冷凍食品を「月に1回以上利用する」と答えた人は、同居世帯で50%を超えており、非常に高い数字が出ています。電子レンジで温める簡便さも評価されつつ、油で揚げる家庭用揚げ物を選択する家庭も多いようです。