手を動かさずに、最短1分で歯磨き完了
早稲田大学の研究室が生んだスタートアップ、株式会社Genicsが新たに開発したロボット歯ブラシ「g.eN(ジェン)」が、ついに量産化に向けてクラウドファンディングを開始しました。忙しい毎日の中で、手を動かさずに自動で歯磨きができるこの商品が、どのように私たちの口腔ケアを変えてくれるのか、詳しくご紹介します。
g.eNのユニークな特徴
「g.eN」は、自動化された歯磨きの新しいスタイルを提供します。以下の特徴が、その魅力の源です。
- - 完全自動ブラッシング: 小型の電動モーターにより、複数のブラシが歯列に沿って上下左右に運動。頬側と舌側の両面に同時にブラシが当たるため、短時間で全ての歯を磨くことが可能です。
- - 科学的に証明された効果: 2022年に発表された研究では、「g.eN」を使用した際の歯垢残存率が平均22.4%であり、良好な口腔衛生状態を実現していることが実証されています。手を動かさないにもかかわらず、従来の歯磨きと同等以上の清掃効果が期待できます。
- - 特許取得の先進技術: 本製品は、従来のマウスピース型電動歯ブラシとは異なり、複数のブラシが移動し回転しながら歯をなぞります。この革新技術により、特許も取得しています。
- - 多様なニーズに対応: ビジネスパーソンはもちろん、小児や高齢者、身体的に制約を持つ方々にとっても、便利で使いやすい設計。口腔内の発達をサポートするオプションパーツも用意されています。
新モデルの進化
今回のクラウドファンディングで提供される新モデルには、いくつかの革新的な改良があります。
- - コンパクトで軽量: 一般的な洗面台の収納にぴったり収まるサイズへと進化。日常生活に自然に溶けこむデザインが特徴です。
- - 価格の見直し: 量産体制を確立することで、市販の上位モデルと同程度の価格帯に引き下げました。より多くの人々に手が届く選択肢となるでしょう。
- - 販売網の拡大: 初期モデルは医療機関経由での販売に限られていましたが、2026年からは一般量販店でも取扱いが開始される予定です。
開発背景とこれまでの軌跡
このプロジェクトは2015年、初代の栄田源氏が早稲田大学大学院生としての経験で、「ロボット技術で、歯磨きを変えられるのではないか?」というコンセプトからスタートしました。自身も歯磨きに課題を抱えていた栄田は、2017年に本格的な研究を開始。2019年には世界最大級の家電見本市「CES 2019」で注目を浴びることとなりました。
代表の栄田氏は、研究開始から10年を経た現在、確実な磨き効果を維持しながらより多くの人に届けられる製品へと進化してきたと語ります。「特別な人のための特別な製品」から「誰もが選べる選択肢」へ。このビジョンを実現するために、更なるご支援が求められています。
今後の展開
クラウドファンディング終了後は、2026年中に一般流通が始まる予定です。また、引き続き医療機関や福祉施設との連携を強化し、質の高い口腔ケアを提供していくことを目指しています。
この新しいロボット歯ブラシ、「g.eN」があなたの健康的な生活にどのように貢献するのか、今後の展開にぜひ注目してみてください。