浜名湖の新たな鰻ブランド『でしこ』が2025年度グッドデザイン賞を受賞!
浜名湖養魚漁業協同組合が展開する新ブランド、鰻「でしこ」が2025年度のグッドデザイン賞を受賞しました。この受賞は、伝統的な養鰻文化を守り、未来へと繋げる新たな取り組みが評価された結果です。
125年の歴史と文化的危機
浜名湖は、かつて日本一の鰻養殖地として知られ、最盛期には400軒以上の養鰻場が存在しました。しかし時代の変化にともない、現在ではわずか27軒のみが残る状況にあります。安価な海外産の鰻との競争、資源の減少、シラスウナギの高騰など、幾つもの要因が背景にある中、浜名湖の職人たちは「もう一度、浜名湖を盛り上げたい」という強い意志を抱いています。
「でしこ」誕生の背景
新ブランド「でしこ」では、浜名湖の自然や職人の技、地域の誇りを表現しながら、うなぎを単なる食材から文化として再構築することに挑戦しています。この名称には「伝統を守り、進化を続け、幸福を届ける」という3つの思いが込められています。美味しさだけでなく、その背景にある文化や人々の熱意も大切に考えています。
グッドデザイン賞の評価
2025年度グッドデザイン賞の受賞は、単なる商品デザインの評価を超え、地域全体の取り組みが社会的価値を持つと認められた結果です。評価のポイントには、地域のうなぎ文化の存続、密接な協力体制、そして価値を表現したビジュアルコミュニケーションが挙げられています。
持続可能な養殖への取り組み
「でしこ」は、持続可能なうなぎ養殖に新たな挑戦を提案しています。絶滅危惧種の危機的状況を考慮して、大豆イソフラボンを使用したメス化技術を導入し、従来の方法とは違った育成方法を模索しています。また、稚魚の捕獲量を抑える努力を行いながら、高品質なうなぎを目指します。
地域の応援と未来への希望
この取り組みは多くの人々に共感を呼び、2024年12月には先行販売が行われ、日本一の支援額を記録しました。この成功は単なる数字にとどまらず、地域の誇りや魅力を再構築することの重要性を示しています。
未来へ向けた活動
「でしこ」の誕生から1年を迎えるにあたって、地域の未来をつなぐイベントを開催予定です。浜名湖の文化の豊かさを広く発信し、観光資源としての価値を高める努力を続けていくことをお約束します。
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この取り組みを通じて、浜名湖の養鰻文化と地域資源の価値を高めていく「でしこ」。今後の活動にも注目が集まります。