音楽座ミュージカルが贈るバリアフリー公演、共に楽しむ舞台芸術の新たな形

音楽座ミュージカルが挑むバリアフリー公演

2024年12月18日、福島県須賀川市文化センターで、音楽座ミュージカルによる初のバリアフリー版「ミュージカルシアターラーニング」が開催されます。この公演は、障害のある方々も一緒に楽しむことができる参加型の舞台芸術として新たに生まれたものです。

参加型の舞台芸術への挑戦

音楽座ミュージカルは、体感型の演出と参加型のプログラムを組み合わせることで、鑑賞者全員が物語に参加できるよう工夫を凝らしています。今回のバリアフリー公演では、手話通訳や字幕、さらには同時解説を導入し、障害の有無にかかわらず、誰もが楽しめる工夫がなされています。客席全体を巻き込む形で進行されるこの演目は、会場が一体となる瞬間が魅力です。

ワークショップ形式での共同制作

本公演のプログラムは、公益財団法人福島県文化振興財団からの要請により、これまでのバリアフリー演劇をさらに発展させたものです。音楽座ミュージカルは、目の見えない方や耳の聞こえない方々が楽しめる舞台にするため、様々なサポートを一緒に検討し、演出や脚本に工夫を講じました。このような共同制作の過程が、観客との新しい絆を生むことにつながっています。

充実した鑑賞サポート

「ミュージカルシアターラーニング」は、音楽座ミュージカルの中でも人気のプログラムであり、今回は「リトルプリンス」を基にした内容となっています。特に舞台上で手話通訳がリアルタイムで行われることにより、物語の登場人物と観客が直接コミュニケーションをする機会が増えます。また、字幕によるフォローやヒアリングループなど、様々な新しい試みも導入されており、観客の多様なニーズに応えています。

過去の公演の成果

今公演には、支援学校の児童や生徒を含む430名の参加者が集まり、「なかなかミュージカルを楽しむ機会がないので、またこうした取り組みを続けてほしい」といった声が寄せられました。これにより、音楽座ミュージカルの新たな挑戦が、観客にとっても必要とされていることが如実に証明されました。

今後の展望

音楽座ミュージカルの今回のバリアフリー公演は、福島県のみならず、今後各地での開催も予定されています。私たちが共に感動を分かち合える場が広がっていくことは、まさにこの公演の目指すところです。そして、観客一人ひとりがその場にいることで生まれる感謝と喜びが、新たな文化の芽吹きにつながることを期待しています。