K-POPの未来を探る 特別対談イベント開催
2023年9月9日、ロサンゼルスでHYBEが主催する特別対談イベント「Reshaping Global Music Industry: K-pop’s Entertainment Blueprint」が行われました。このイベントでは、K-POPのグローバルな影響力とその成功要因を掘り下げ、音楽業界の未来について議論が交わされました。
この特別なイベントは、Gold Houseおよびレコーディング・アカデミーの傘下にあるGold Music Allianceとの共同開催でした。約100名の業界専門家やGold Houseの役員が参加し、K-POPを文化現象として捉える視点を共有しました。Gold Houseは主にアジア太平洋地域の起業家やアーティストを育成・支援する非営利団体であり、アジア系の文化や音楽が持つポテンシャルを広める役割を果たしています。
イベントの冒頭では、HYBE AMERICAのアイザック・リー、Gold Houseのビン・チェン共同創設者及び議長、レコーディング・アカデミーLA支部のキアナ・コンリー・アキンロによる開会の挨拶がありました。ビン・チェン氏は「K-POPはもともと一地域の文化にとどまらず、現代では世界を一つにする力を持っている」と述べ、アジアの文化が急速にアメリカで広がっている実情を強調しました。
レコーディング・アカデミーのキアナ氏は「K-POPの影響力は年々強まっている。特にGold Music Allianceを通じて、アジア太平洋地域の音楽専門家の声を反映させることが重要だ」と述べ、今後のグローバル音楽界の発展に期待を寄せました。HYBEのアイザック・リーは、K-POPが全世界の音楽市場に与える影響はまだ4%しかないものの、「この先、K-POPはさらに拡大し、世界中のアーティストとファンと共に新たな成功を築いていく」と語りました。
続いて行われたパネルディスカッションでは、Weverse Companyのチェ・ジュンウォン、HYBE x Geffen Recordsのミトラ・ダラブ、グラミー賞受賞プロデューサーのジョナサン・イップ、Live Nationのリック・チェが参加し、K-POPのファンダム文化の影響について議論を展開しました。チェ氏は「K-POPのファンはただのリスナーではありません。彼らはアーティストと共に成長し、まさにパートナーのような存在です」と述べ、ファンダムがK-POPの成功にどれほど寄与しているかを強調しました。
アーティストとファンとの直接的なコミュニケーションの重要性について、ダラブ氏は「Weverseのメカニズムはアメリカのレーベルが学ぶべき点が多い。多くの西洋アーティストがWeverseに参加したいと考えている」と明言しました。彼女はまた、韓国の音楽番組がファンダム文化を形成する上での鍵であるとも述べ、成功事例としてKATSEYEを挙げました。
この特別イベントは、K-POPの未来を見据え、業界関係者が集い、知識を交換する貴重な機会となったことは間違いありません。HYBEは、K-POPを単なる音楽の枠を超えた文化的現象として捉え、今後もその影響力を拡大していくことを確信させるイベントでした。