新しいインフルエンサーマーケティング指標「Brand Aura Index」とは?
2025年12月16日、アジア初となるインフルエンサーマーケティングの影響力をAIで定量化する指標「Brand Aura Index(BAI)」がiKalaの運営するプラットフォームKolrから発表されました。この指標は、ブランドの影響力を標準化し、可視化することで、マーケティング活動の透明性を高めることを目指しています。
インフルエンサーマーケティングとは?
SNSが普及する中で、インフルエンサーとのコラボレーションはブランドの認知度向上や購買意欲を引き上げるための重要な手段となっています。しかし、これまで同様の活動を客観的に評価する指標が不足していたため、企業担当者が自社のパフォーマンスを測定するのは容易ではありませんでした。
「Brand Aura Index」の開発背景
iKalaのグループ会長であるセガ・チェンは、これまでのマーケティングインデックスとその限界を指摘し、「私たちは共通の言語をもって、客観的に企業のパフォーマンスを測定できるツールを必要としていました」と語っています。BAIの開発はその要求に応える形で進められ、AIアルゴリズムと多次元評価モデルを駆使して投資対効果(ROI)を分かりやすく示すことに成功しました。
BAIの4つの主要指標
BAIは、以下の4つの分析指標を統合しています:
1.
Exposure(露出度)
ブランドのReach(リーチ)とFrequency(頻度)を測定します。
2.
Resonance(共鳴度)
ユーザーの反応の深さを評価します。
3.
Vitality(活性度)
コンテンツの新鮮さと拡散力を示します。
4.
Affinity(親和度)
ブランドとファンとの結びつき強度を測ります。
この4つの要素を基に、BAIはブランドの影響力を科学的に可視化します。
初めてのランキング発表
同時に、2025年第4四半期における「台湾ビューティーブランド編」も発表され、ランキング1位には日本のSK-IIが選ばれました。
このランキングでは、SK-IIの他にもYSL BeautyやFenty Beautyなど多国籍ブランドが上位に名を連ねました。特にSK-IIの人気は、男性インフルエンサーであるIvan Changとのコラボレーションにより、「スキンケア」は女性だけのものではないというメッセージを発信。エンゲージメントを高め、新しい顧客層を開拓したことがその理由の一つとされています。
今後の展望と市場戦略
今後、iKala Kolrは2026年第1四半期に日本市場向けにBAIを展開する予定で、日本企業のSNS戦略をさらに推進します。アジア全体におけるデータ駆動型インフルエンサーマーケティングの推進を計画しており、さまざまなカテゴリーに向けた進展が期待されます。
まとめ
BAIはインフルエンサーとの協業によるブランド戦略を新たな形でサポートする重要なツールとなる可能性があります。マーケティング施策の透明化を進め、企業がデータに基づいた判断を行える環境を整えていくことで、今後の成長が見込まれます。