アジアにおけるサステナブルフードエコシステム構築の新たな一歩
日本のSustainable Food Asia株式会社が、2025年の「Sustainable Food Camp 2025」において、マレーシア、中国、台湾の3社と基本合意書(MoU)を締結しました。この動きは、フードエコシステムの国際連携を強化し、持続可能な食産業の共創を推進するものです。
フードエコシステム構築の目的と背景
Sustainable Food AsiaのCEOである海野慧氏は、この協定が日本と他のアジア諸国のアグリ・フードテックの革新者を支援する基盤になることを期待しています。特に、各国のエコシステム同士を接続することで、次世代のイノベーターたちを支え合いながら持続可能な社会の実現を目指しています。
第一回目となる「SFC2023」は、シンガポールやマレーシアからスタートし、次年度の「SFC2024」では韓国を経由してEUにも接点を持っていきます。さらに、今後の「SFC2025」では東アジアにまで連携を広げ、広域的な協力を強化する計画です。
MoU締結の内容とは?
1. マレーシア:Genting Group(ゲンティングループ)
マレーシアの大手複合企業であるGenting Groupとは、特に新たに設立された起業・共創支援プログラム「SustainBiz Genting」においてSustainable Food Asiaが公式パートナーとして参加します。この協定を通じて、観光業や地域経済と連動したサステナブルな食の発信を強化することが期待されています。たとえば、海野氏が秋に行われる起業家セッションに登壇するほか、同プログラムで最高評価を得たチームによる展示も行われます。
2. 中国:Zebrafish Capital(ゼブラフィッシュ・キャピタル)
アグリフード産業に特化した投資・イノベーション支援を行うZebrafish Capitalとの協力も見逃せません。ここでは、中国のスタートアップとのつながりやトレンドの共有、プログラムの共催などが進められ、Sustainable Food Asiaは日本側のエコシステムプレイヤーを紹介していきます。
3. 台湾:HAOSHi ACCELERATOR(ハオシ・アクセラレーター)
台湾に拠点を持つHAOSHiでは、スタートアップやメンターとの支援ネットワークを駆使し、相互のアクセラレーションプログラムや知見のシェアなどが展開されます。Sustainable Food Asiaは、日本企業との接続を支援するとともに、サステナブルフードミュージアムでの展示も手掛ける予定です。
イベント「SFC2025」の概要
「Sustainable Food Camp」は、アジアにおけるサステナブルな食と農業に取り組む企業や研究者、政策関係者が集まる場です。今年の開催では、9ヵ国から97社・191名が参加し、環境改善や健康アクセス、社会的公正に関するさまざまなプログラムが行われました。
具体的な開催要項は以下の通りです:
- - 名称: Sustainable Food Camp 2025
- - 開催日: 2025年4月22日
- - 会場: Resorts World Awana(マレーシア・ゲンティンハイランド)
- - 主催: Sustainable Food Asia株式会社
- - 共催: Leave a Nest Malaysia Sdn. Bhd.
- - 参加国: 9ヵ国
- - 参加企業数: 97社
この新たな国際連携により、アジア地域の持続可能な食産業がどのように進化していくのか、ぜひこれから注目していきましょう。