ケリングとロレアル、ビューティとウェルネス分野での革新的提携を発表

ケリングとロレアルがビューティとウェルネスで提携

2025年10月19日、フランス・パリおよびクリシーで発表されたニュースは、ファッションとビューティ界に衝撃をもたらしています。ケリングとロレアルが長期的な戦略的パートナーシップを結んだことが報じられました。この提携は、ラグジュアリー・ビューティとウェルネスの分野での協力を深め、新たな成長機会を追求することを目指しています。

提携の主な内容

提携の柱となるのは、ロレアルによる「ハウス・オブ・クリード」の買収と、ケリングのブランドに関するビューティおよびフレグランスライセンスの取得です。さらに、ウェルネスおよび長寿に関連する新しい事業機会の探求も含まれています。

クリードの魅力

ロレアルが手に入れる「ハウス・オブ・クリード」は、希少な天然成分を用いた高級フレグランスブランドとして、既に広く知られています。その地位は確立されており、ロレアルのラグジュアリーブランド戦略の中でも重要な役割を果たすこととなります。この買収により、クリードの製品は国際的展開をさらに進め、成長の可能性が広がります。

グッチやボッテガ・ヴェネタとのライセンス契約

今回の提携には、ケリングのフラッグシップブランドであるグッチをはじめ、ボッテガ・ヴェネタやバレンシアガのフレグランスおよびビューティ製品に関する50年間の独占ライセンス契約も含まれています。これにより、ロレアルはこれらのブランドの独自性を保ちながら、さらなる成長を達成することが期待されます。

戦略委員会の設立

新たなビジネス機会を探るために設立される戦略委員会は、両ブランドの連携を強化し、提携の進捗を監視します。この革新的な体制は、ケリングとロレアルの持つ専門性の融合を実現し、消費者にとっても魅力的な価値を提供する基盤となることでしょう。

合意の背景

本契約は合計で40億ユーロに達し、その支払いは2026年の初頭に現金で行われる予定です。これにより、ロレアルはブランドの使用に関連するロイヤリティもケリングに対して支払うこととなります。

業界への影響

この提携は、ビューティ業界の枠を超え、ラグジュアリー領域とウェルネスといった新たな市場におけるビジネスチャンスを生み出すものと期待されています。両社のCEOによるコメントからは、今回の提携が持つ重要性が感じられます。

ケリングのCEO、ルカ・デ・メオ氏は「この戦略的提携は、当社にとって非常に重要なステップです。ロレアルとの協力を通じて、当社の主要ブランドのフレグランス及び化粧品における開発を加速させることができると確信しています」と述べています。また、ロレアルのCEO、ニコラ・イエロニムス氏も「ケリングとの提携により、ラグジュアリー・ビューティ分野での当社の地位がさらに強化されるでしょう」とコメントしています。