経営管理の革新
2025-09-10 11:50:55

TISと味の素冷凍食品、経営管理の効率化を実現した新システム導入の全貌

TISと味の素冷凍食品、経営管理の効率化を実現した新システム導入の全貌



企業の経営管理がますます複雑化する中、TIS株式会社が味の素冷凍食品株式会社のために導入した「CCH Tagetik Intelligent Platform」は、経営戦略の推進における大きな武器となることが期待されています。この新しいプラットフォームは、予算策定業務を効率化し、損益レポートの作成を即日化するなどの多くの利点を持っています。

様々な課題を抱えた味の素冷凍食品



1970年に創業した味の素冷凍食品は、年間1億パック以上を販売する冷凍食品業界のリーディングメーカーです。年間の予算策定作業には多大な時間と労力がかかっており、特に新年度の準備は、各事業部が分担して行う必要がありました。そして、何度もExcelファイルを行き来させながら、固定費や物流費を計算し、利益目標を設定するプロセスは、常に効率の悪さが問題視されていました。

さらに、経営企画部が用いていた月次実績管理システムも老朽化しており、予算計画に対応する機能が不足していたため、業務の負荷は増大していく一方でした。この状況に対処するために味の素冷凍食品は新たなシステム導入を決定しました。

CCH Tagetikの選定理由



味の素冷凍食品は新システムの導入に当たり、さまざまな候補製品を比較検討しましたが、最終的に選ばれた「CCH Tagetik」は、その多段階配賦に対応できる点が特に評価されました。これにより、複雑化した配賦ルールを用いて、予算策定業務や実績管理が容易になりました。

また、このプラットフォームは数千万件の販売データを処理できる性能があり、膨大なデータを一元的に管理できるため、業務がスムーズに行えます。TISが持つ豊富な導入実績とノウハウに基づき、同社との提携は非常に効果的でした。

プロジェクトの進行



プロジェクトは2023年1月にスタートし、2024年4月にシステムの本稼働を予定しています。味の素冷凍食品とTIS、NRIシステムテクノの3社によるプロジェクトチームが緊密な連携を図り、効果的な進行を続けています。事務所や工場など現場との情報共有を強化しながら、予定通りシステムを導入していきます。

導入効果の実現



「CCH Tagetik」が正式に導入された後、味の素冷凍食品は予算策定に関わるExcel作業時間を年間約120時間も削減することに成功しました。また、損益レポートの即日化を実現したことで、データに基づく迅速な意思決定が可能になりました。

これにより、各事業部門ごとの売上や利益率の進捗をリアルタイムで確認できるようになり、営業や開発、工場が効率的に動ける体制が整いました。データの集約・分析から報告資料の作成まで、業務の質が大きく向上しています。

未来の展望



今後は、財務会計と管理会計の完全な一致や、バランスシートデータを取り込んで、親会社へのレポーティングパッケージ作成の自動化など、さらなる拡張を見込んでいます。味の素冷凍食品では、新たな人材育成を含め、TISの支援を受けながら、持続的な成長を続けていく計画です。

味の素冷凍食品とTISのパートナーシップはまさに新たな時代を迎えるにあたり、経営管理の方法を根本的に変える可能性を秘めています。今後の動向から目が離せません。


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