博多織を纏う新たな服「ORIO」、文化を日常に取り入れる挑戦

5月30日、福岡から新たに登場したブランド「ORIO」は、800年の歴史を持つ博多織を用いたTシャツコレクションを発表しました。100着限定とされるこのコレクションは、博多織のハギレを使い現代風に仕立てたもので、ただのアパレルに留まらず、文化を体感する一歩を提案しています。

伝統を再編集する「ORIO」のビジョン

「染織文化を今の生活に織り継ぐ」をテーマに掲げるORIO。株式会社オリツギが設立し、福岡の地域文化を支える取り組みとして、幅広い層に向けた製品を展開します。TA(Tシャツ)の新たな形として選ばれたのは、親しみやすいカジュアルなスタイル。ピュアなデザインと質感を持って、老若男女が使えるよう配慮されています。

初回コレクションの注目ポイント

初回のリリースでは、著名な筑前織物が作り上げた質の高い帯地を使用。これらは帯を織っていく過程で生じるハギレで、「次の物語の布」として再解釈し、Tシャツとして新しい価値を加えています。上質なマーセライズ天竺素材を用い、軽やかさと光沢感を引き立てた仕上がりです。

ORIOの3つのこだわり

1. 染織へのこだわり
ORIOが使う素材は、日本の長い歴史の中で育まれた染織文化そのもの。布に込められた織りの技術と感性が、ただの装飾ではなく地域の記憶を語りかける存在です。

2. 素材と着心地へのこだわり
Tシャツに使用される40番手双糸による高級マーセライズ天竺は、見た目の美しさだけでなく、何度も着用したくなるような肌ざわりを追求。シルケット加工とバイオ加工を施し、柔らかさとしっとり感を両立させています。

3. 設計へのこだわり
完全オリジナルのパターンから生まれたこのTシャツは、年齢や性別を問わずに馴染む形状が特徴。シンプルなデザインながらも、着た時の一体感と美しいシルエットが楽しめます。

ブランドに込めた願い

「文化は守られるだけでなく、身につけることで生き続ける」という理念のもと、ORIOは日本の文化を日常に取り入れる提案をしています。派手さを求めないこのブランドは、静かに地域の歴史や個人の記憶を布に込めたプロダクトを創出していきます。

サステナブルな視点での取り組み

博多織の帯地を使用することで、時間と手間をかけた確かな技術とともにサステナブルさを備えています。次の物語へ織り継がれる布を迎え入れることで、環境意識と文化の継承の両立を実現しています。

未来に向けて

ORIOは今後もアパレルに留まらず、生活雑貨、アートとのコラボ、地域ツアーなど多岐にわたる展開を計画しています。また、文化の消費だけにとどまらず、共創の場を提供する仕組み作りを目指しています。このようにして、ブランドは国を超えて文化の新たな可能性を広げていきます。

文化と経済の両立を目指すORIO。ファッションを通じて、歴史や記憶を未来へ繋いでいくことを目指します。あなたもこの新たな文化の一部として、手に取ってみてはいかがでしょうか。