35年の歴史を持つ音の体験を進化させる
音楽やサウンドデザインが社会の中で果たす役割は、時代とともに変化しています。Syn株式会社が35周年を機に「Nick Wood Music」として生まれ変わることを発表しました。この新たな一歩は、過去を尊重しつつも未来へ向かって進化し続ける意志を表しています。
創業の背景
この会社の歴史は、音楽が持つ力を信じ、それをビジネスに昇華するという大胆なビジョンから始まりました。創設者のニック・ウッド氏は、Duran Duranのフロントマンであるサイモン・ル・ボン、そして彼の妻ヤスミン・ル・ボンとともに1987年にこの会社を立ち上げました。彼らの共通の理念は、音楽が単なるエンターテインメントにとどまらず、深いクリエイティブな影響を持つ存在であるというものでした。
音の実績を積み重ねてきた35年
Synは、広告や映画、テレビ、さらにはライブイベントや空間デザインまで、多彩なプロジェクトを手掛けてきました。これまでのクライアントには、トヨタやソニー、資生堂、フェラーリなど、名だたる企業が名を連ねています。その中でも特に注目される実績として、2002年のキリンのワールドカップ公式楽曲や、2017年のエミー賞受賞のCNNキャンペーンがあります。
日本に根差したクリエイティブな環境で、ウッド氏は独特の美意識を持ち続けており、青森県の十和田湖畔には彼のドルビーアトモス・スタジオが存在します。ここでは、自然という豊かなインスピレーションを得ながら、音の世界を探求しています。
変化とその意義
新たな法人「Nick Wood Music」の設立は、従来のSyn株式会社の解散を意味するものですが、その理念や価値観は引き継がれます。ニック・ウッド氏は引き続き創設者としての立場を維持し、ウッドのり子氏が代表に就任。新たな体制のもと、さらなる発展を遂げることを目指しています。
音の蒸留と新たな挑戦
「Nick Wood Music」は刷新ではなく、音楽とクリエイティブの蒸留です。35年の経験と知識を基に、今後はラグジュアリーホテルやスパ、映画、サウンドブランディングの領域で新しい価値を追求していきます。ニック・ウッド氏は、音と空間、ブランド、人間の知覚との関係性を深く探求することに大きな期待を抱いています。彼の言葉を借りると、「35年の積み重ねは消えることなく、蒸留され続ける」という思いが込められています。
音楽がもたらす未来の可能性
今回の新たな始まりは、Nick Wood Musicが世界中に展開するネットワークを活かし、日本独自の美しさと文化を表現する機会を広げます。ニック・ウッド氏は、「音楽は私たちの感じ方そのものを変える力がある」という信念を大切にし、未来の音の設計や創造への探求を続けていきます。これからの音体験がどのような進化を遂げ、私たちの生活にどんな影響を与えていくのか楽しみです。