幻のきのこ「ホホホタケ」の本格出荷開始！健康効果に注目

静岡県島田市に本社を構える株式会社大井川電機製作所は、今年の秋から機能性表示食品として「ホホホタケ」の本格出荷を始めました。この届出は、特に「エルゴチオネイン」という成分の健康効果が科学的に評価されたことに基づいています。このきのこは、特有の外観と豊富な栄養素から「幻のきのこ」と呼ばれており、料理人たちにも高く評価されています。

「ホホホタケ」とは？

「ホホホタケ」は、標高1,000メートル以上の高山に自生しているはなびらたけの一種で、独特の白い花びらのような形状を持ちます。その食感はとても優れ、栄養素も多く含まれているため、免疫機能の向上にも寄与するという点が評価されています。

具体的には、エルゴチオネインは中高年の言語記憶力や注意力を高める効果があるとされ、消費者庁に報告後、確認された実績があります。これにより、今後の健康志向の消費者に対する訴求力が期待されています。

健康志向の高まりと市場戦略

「ホホホタケ」は、秋から冬にかけて特に需要が高まりますが、春夏には売上が減少するという課題がありました。機能性表示食品としての認知を確立することで、他のはなびらたけと比較して優位性を確保し、シーズンを問わない需要を喚起する狙いです。

2018年度の売上は150万円に過ぎませんでしたが、現在は約1,000万円に達しています。これからは機能性表示食品としての効果をより広め、次の1年以内に売上を2,000万円に拡大することを目指しています。この積極的な営業戦略が功を奏すれば、業界内での地位も強化されるでしょう。

「ホホホタケ」のさまざまな活用法

大井川電機では、2014年からきのこ事業に取り組みはじめ、はなびらたけの生産を独自に行ってきました。特に、2021年にブランド名を「ホホホタケ」に変更し、企業理念に基づくブランド価値の設立を図りました。

「ホホホタケ」を使用した料理は、鉄板焼き専門店や健康的な食事を提供する店舗で頻繁に採用されています。例えば、名古屋の鉄板焼き店「喜扇亭」では特製の玉蜀黍のソースに、また大阪の健康食店「ロートレシピ」でも特製の胡瓜料理に用いられています。

こういった新しい取り組みは、健康を意識した食の選択肢を求める消費者にアピールしており、今後の展開が期待されています。