J-beauty Huntが日本の化粧品ブランドとインフルエンサーをつなぐコミュニティを発足
トレンダーズ株式会社の子会社であるCosme Hunt Inc.が運営する「J-beauty Hunt」は、日本の化粧品ブランドと世界中のインフルエンサーをつなぐコミュニティを新たに立ち上げました。このプロジェクトの目的は、日本の美容文化をグローバルに発信し、持続可能なパートナーシップを築くことです。
コミュニティの背景
近年、訪日外国人の増加に伴い、日本の化粧品に対する国際的な関心は高まっています。しかし、海外で広まっているJ-beautyに関する情報は必ずしも「本当の日本の美容」を反映しているわけではありません。そのため、日本ブランドとインフルエンサーのコミュニケーションの場を設けることで、よりリアルで新鮮な情報を提供する必要性が生じていました。
J-beauty Huntは、「unfiltered J-beauty, straight from Tokyo」というキャッチフレーズをもとに、リアルタイムで最新のトレンドを発信しようとしています。コミュニティによって、ブランドとインフルエンサーの間に長期的な交流の場を提供し、日本の魅力を正しく伝えていくことが狙いです。
コミュニティ活動のスタート
コミュニティの最初のイベントとして、2022年11月9日(日)にお茶会形式の座談会を開催しました。この席では、日本の化粧品ブランド関係者と海外インフルエンサーが一堂に会し、お互いの意見を交換しながらJ-beautyの魅力、さらにその市場のトレンドについて話し合いました。リラックスした雰囲気の中で行われた意見交換は、双方にとって新たな発見となったことでしょう。
続いて、11月13日(木)には、「J-Beauty Talk Show in Tokyo」と題したトークショーが行われました。このイベントには、日本在住で海外市場を意識したインフルエンサーが参加し、海外から見た日本の美容文化の魅力やJ-beautyのポテンシャルについて意見を交わしました。
トークショーでのJ-beautyの魅力
特に注目を集めたのが、Ayumi HillsさんおよびAnanyaさんという、グローバルに活躍するインフルエンサーの体験談です。Ananyaさんは、日本製の毛穴パックの使用経験や日本の日焼け止めの品質の高さについて語り、「日本製=高品質」という認識が広まっていることを指摘しました。また、日本のコスメのユニークさとして「キラキラ感」を強調し、色の発色や粉質の素晴らしさに注目が集まりました。
Saumi Hillsさんは、日本の美容が自然な素肌を重視する傾向があるのに対し、海外では立体感や派手な仕上がりを重視することに言及し、TPOに応じた使い方の差異を明らかにしました。このように、トークショーはJ-beautyの特性や魅力を再確認する機会となりました。
日本コスメへの関心の高まり
イベントで強調されたのは、海外フォロワーが特に注目している「ヘアケア」の重要性です。「アホ毛」に関する質問や、カールをキープするための製品への関心が多数寄せられ、日本のヘアケア製品がますます注目されています。Ananyaさんは、アメリカに帰国する際に友人からリクエストされた日本のマスカラに言及し、実用性が求められる日本製品へのニーズの高まりを報告しました。
今後のトレンドと挑戦
今後期待される日本の美容トレンドの中で、Ananyaさんは「フェイスマスク」や「化粧水」の注目度が高まると予測しました。また、Ayumi Hillsさんは「すっぴんパウダー」や、SNS映えするパッケージデザインも今後の焦点になると指摘しました。
K-beautyとの比較で、日本の美に対するアプローチの違いも話題となりました。両インフルエンサーが指摘したのは、日本のブランドが「認知不足」や「消極的な姿勢」に課題を感じていることです。特に、K-beautyからのオファーが多いため、日本ブランドもより積極的なアプローチが求められます。
また、訪日観光客が日本コスメを購入する際には、訪日前に行うコンテンツマーケティングの重要性が強調されました。特に、SNSでの効果的な露出や多言語表記の充実が鍵とされています。訪れる観光客にとって、分かりやすい情報提供が不可欠です。
このように、「J-beauty Hunt」は日本の美の価値を世界に発信し、新たなコミュニティを通じて国際的なつながりを築いています。ますます多様化する美容市場において、日本の魅力を正確に伝えていくための活動には大いに期待が寄せられています。