森永乳業など4社、流動食の新たな輸送法を開始！

森永乳業株式会社と日本通運、日本貨物鉄道、そして日本石油輸送の4社は、流動食の輸送において新しい取り組みを開始しました。これにより、盛岡と仙台から神戸にかけての流動食の輸送を効率化し、環境負荷を軽減することを目指します。今回のプロジェクトでは、特に31フィートスーパーURコンテナを利用したラウンド輸送方式が採用されており、これは日本初の試みです。

取り組みの背景

物流業界においては、2024年から施行されるトラックドライバーの時間外労働規制が影響し、輸送力やコストの増加が懸念されています。森永乳業も例外ではなく、特に東北地区でのドライバー不足が顕著に現れています。これに対処するため、従来の鉄道コンテナを用いた輸送を見直す必要がありましたが、従来の方式では往復荷の確保が困難で、労力がかかるという問題がありました。

新輸送方法の実現

4社はコンソーシアムを結成し、森永乳業専用の31フィートスーパーURコンテナを導入。これを利用して、神戸と盛岡・仙台の間で固定ルートの往復輸送を開始しました。この新しいシステムにより、貨物を輸送する際、従来は無駄に空で戻っていたコンテナを効率的に活用でき、運搬の効率が大幅に向上しました。この方法により、往復ともに積載率が高まり、輸送の安定性が確保されました。

環境への配慮と成果

この取り組みは、CO₂排出量を約72%削減し、年間で約184トンの排出削減が見込まれています。新しい物流モデルは、環境への配慮が強く、国土交通省からも認定を受けた効率化計画の一環として位置付けられています。このような緊急対策事業に採択されたことは、持続可能な物流インフラの構築への大きな第一歩となります。

期待される影響

森永乳業の流動食は、特に栄養補助飲料「エンジョイクリミール」や、流動食CZ-HI、エコフローアクアなど、健康維持に適した製品が含まれています。今回の新しい輸送方式により、これらの製品を安定して供給することができ、消費者にとっても重要な意味を持ちます。さらに、トラック運転手の負担軽減のみならず、環境に優しい物流の実現にもつながることが期待されています。