日本生協連が描く2025年度の新たなビジョン
日本生活協同組合連合会(日本生協連)は、2024年度の実績を基に、2025年度に向けた新たな事業展望を発表しました。様々な環境変化に対応し、これまでの取り組みを強化しながら、地域社会とともに生きる協同組合の在り方を模索しているのです。
2024年度の実績と反響
2024年度の総供給高は3,394億円に達し、前年同期比100.8%という結果を収めました。この成長は、コープ商品事業やキャロット事業をはじめとする多岐にわたる取組が奏功したものです。特に、コープ商品事業では供給高が2,719億円に達し、全体の成長を牽引しました。宅配事業や店舗事業も回復基調となり、消費者の生活を支える存在としての地位を再確認しました。
宅配事業の進展
新型コロナウイルスの影響から回復する中、宅配事業は利用人数や点数が増加し、2024年4月から11月の供給高は前年を上回りました。しかし、依然として点単価の上昇が影響しているという現状もあります。AIを用いた配達コースの最適化など、効率化を追求する努力もなされています。これにより、組合員により便利なサービスを提供することを目指しています。
店舗事業の挑戦
店舗事業では、地震や台風、インバウンド需要の急増により客数が増加しましたが、実質賃金の低下によって節約意識も高まっています。そのため、利用点数は前年を下回る状況が続いています。新規出店は4店舗に留まりましたが、セルフレジや自動発注システムの導入を進めることで、効率化を図っています。
推しコープ全国キャンペーンの実施
2025年度には、新たな取り組みとして「推しコープ全国キャンペーン」を実施します。このキャンペーンでは、全国の組合員が支持するコープ商品を広く紹介し、さらなる顧客の獲得を目指します。生協のマスコットキャラクターも登場し、キャンペーンを盛り上げる予定です。これにより、コープ商品への愛着を深めてもらう狙いがあります。
エシカル消費の推進
エシカル消費への取り組みも強化されています。2024年度のエシカル消費対応商品の供給高は前年比108%の見込みで、環境への配慮が顧客に支持されています。これからはエコマーク取得を中心に、社会と環境課題の解決に寄与する商品開発を進めていきます。
まとめ
日本生協連は今後も、地域社会を支え合うべく進化し続け、より良い商品とサービスを提供していくことを目指しています。これらの施策を通じて、組合員や地域の生活の質を向上させ、持続可能な社会を構築していくことに取り組む姿勢が見受けられます。2025年度に向けた新たな挑戦に目が離せません。