サステナブルな養殖事業に新たな仲間、サクラマスが登場
株式会社Smoltと服部水産が手を組み、高温耐性サクラマスの養殖を新たにスタートさせることが決定しました。この取り組みは、持続可能な養殖事業の拡大を目指すものであり、今後の水産業に新たな風を吹き込むことが期待されます。
## 高温耐性サクラマスとは?
Smoltが開発した高温耐性のサクラマス種苗は、温暖な地域での養殖を可能にした革新的な技術の結晶です。通常、サーモンやサクラマスは冷たい海水で育つため、その養殖は難しいとされてきました。しかし、Smoltは6世代にわたり選抜育種を行い、20℃前後の温度でも育成が可能な種苗を確立しました。この技術により、九州や四国、本州での実績を重ね、地域の養殖業界に新たな道を切り拓いています。
## 「百年」シリーズにサクラマス追加
服部水産が展開するブランド「百年」シリーズに、新たに加わるサクラマスの導入は、多くの注目を集めています。養殖は2025年1月23日からスタートし、約2,000尾が香川県かがわ市の海面養殖生け簀で育てられます。出荷は同年の5月に予定されており、消費者がおいしいサクラマスを味わえる日が待たれています。
## 服部水産の進化と伝統
服部水産は、ハマチの養殖に100年以上の歴史を持ち、「誰もやらないことをやる」という伝統を大切にしています。この精神を受け継ぎ、地元の特産品を餌にしたり、シェフとの直接取引を行うことで品質を高めるなど、常に新しい挑戦を続けています。さらに、持続可能な水産業への取り組みとして、2020年には香川県で初めてのマリン・エコラベル・ジャパン認証(MEL認証)を取得し、エコフレンドリーな養殖を実現しています。
## Smoltの使命
Smoltの目指すところは、天然資源として希少となったサクラマスを再生させることです。独自の技術を活かし、サクラマスの魅力を最大限に引き出す養殖を行っています。美しい銀色の魚体と味の良さを兼ね備えたサクラマスの育成を通じて、水産業界の革新を目指し、持続可能な未来を築くために奮闘しています。
## 結論
Smoltと服部水産の新たな提携は、ただの魚の養殖に留まらず、持続可能な食の提供を通じて地域社会や環境に貢献する試みとして、大きな期待が寄せられています。新しいサクラマスが、私たちの食卓にどのように寄与していくのか、今後の動向がとても楽しみです。