AIによる顧客体験の向上
カラクリ株式会社(本社:東京都中央区)とオルビス株式会社(本社:東京都品川区)が手を組み、高機能AIチャットボット「KARAKURI chatbot」をオルビスの公式オンラインショップに導入しました。この取り組みは、顧客体験価値をさらに高めることを目的としており、特に「購入前の体験」の重要性に着目しています。
顧客の声を活かす新たなアプローチ
カラクリはAI技術を駆使して、顧客の声であるVoC(Voice of Customer)データを集約し、それをオルビス社内でのデータ分析に活用しています。この分析に基づいて、オルビスはカスタマージャーニー全体を可視化し、独自の「VoC世界地図」を構築しました。この地図は、購入プロセスにおける課題を明確にし、UI/UXの改善に寄与しています。
デジタル時代における新しい顧客体験
オルビスは1987年の創業以来、スキンケアを中心としたビューティーブランドとして、D2Cモデルを展開してきました。その中で、 고객の「購入前の体験」を重視し、カタログや電話サポートを通じて、スムーズな購入プロセスを提供してきました。しかし、近年ECビジネスの重要性が増す中で、お客様の「ちょっとした不安」や「小さな迷い」が見えにくくなるという新たな課題が浮上しました。このため、オルビスは通常のカスタマーサポートを超える顧客体験の創出を目指し、「KARAKURI chatbot」を導入しました。
KARAKURI chatbotの機能と活用方法
「KARAKURI chatbot」は、お客様の購買前の不安や迷いを支えるため、1対1のデジタル接客を行います。利用者の行動や属性に応じて“今困っていそうなこと”を先回りして提案する「KARAKURI hello」機能を通じて、自己解決の支援や離脱防止を実現しています。
導入当初から重視されているのは、データの定期的な観測とVoC収集です。今後、これに基づいてサイト全体のUX改善が進められています。この分析により、どの情報がよく見られ、どのようなお問い合わせが多いのか、さらに不足している情報を特定することができます。
実績と成果
「KARAKURI chatbot」の導入により、オルビス社内ではVoCデータの横断的な分析が可能になりました。全ページとお問い合わせ内容がマトリクスで可視化され、これにより「VoC世界地図」が形成されました。その結果、顧客満足度は2022年から年々向上し、特にチャットボットを利用したユーザー満足度は61%から78%へと大幅に改善。さらに設置場所の拡大により、2025年には約83%に達すると予想されています。
このように、カラクリとオルビスの連携による新たな取り組みは、未来の顧客体験を大きく変える可能性を秘めています。両社は今後もAI技術を活用し、顧客の課題解決に貢献し、ビジネス成長を目指していくでしょう。