神奈川県秦野市を巡る音楽の旅
神奈川県の西部、丹沢山系に囲まれた街・秦野で、イタリア製のオルガンが美しい音色を響かせるコンサートが開催されます。今回は、1896年から信仰の拠点であり続ける聖ルカ教会のオルガンに焦点を当て、その煌めく音色で魅せるバロック音楽についてご紹介します。
1. 聖ルカ教会のオルガン
聖ルカ教会に設置されているのは、イタリアのゼーニ社が製作したオルガンです。このオルガンは、イタリアの明るく雄弁な音楽が得意であり、日々の礼拝の一環としてだけでなく、地域コミュニティにも広く愛されています。また、教会は温泉や湧き水でも知られるこの地域の自然に溶け込んでおり、訪れる人々に心地よいひとときを提供しています。
2. コンサートのプログラム
コンサートでは、オルガン・アドバイザーである中田恵子が演奏とお話を通じて、ルネサンスからバロックの音楽を体験します。初期バロック音楽の巨匠、フレスコバルディの『トッカータ 第1番』や、J.S.バッハの「オルガン協奏曲 イ短調 BWV593」、そして『トッカータ、アダージョとフーガ ハ長調 BWV564』などが演奏されます。
2-1. フレスコバルディの音楽
フレスコバルディは、ローマのサン・ピエトロ大聖堂やメディチ家のオルガニストとしても名を馳せ、一流のオルガンやチェンバロの作曲家です。彼の作品は即興性と対位法が巧みに織り交ぜられ、多彩な音楽的場面を展開します。
2-2. J.S.バッハの作品
バッハは、フレスコバルディやヴィヴァルディの作品から強い影響を受けながら、独自の音楽世界を築いていきました。特に、『オルガン協奏曲 イ短調 BWV593』はヴィヴァルディのヴァイオリン協奏曲をオルガン用に編曲した作品で、バッハの音楽が持つ多層性を感じさせます。加えて、『トッカータ、アダージョとフーガ ハ長調 BWV564』では、アダージョの部分にヴィヴァルディの影響が色濃く反映されています。
3. コンサートの情報
この素晴らしいコンサートは、2026年2月7日(土)に秦野聖ルカ教会で開催されます。詳細は以下の通りです。
- - 日時: 2026年2月7日(土)12:00開演(11:30開場)/ 15:00開演(14:30開場)
- - 会場: 秦野聖ルカ教会(神奈川県秦野市本町1-7-17)
- - 出演: 中田恵子(オルガン演奏・お話)
- - 料金: 入場無料(要事前予約・全席自由、未就学児入場不可)
3-1. 受付方法
予約は、チケットかながわにて電話またはウェブで受け付けており、先着順です。詳細な情報は神奈川県民ホールの公式ウェブサイトで確認できます。
4. まとめ
秦野の自然豊かな背景の中で、イタリアの音楽に触れる。そんな特別な体験ができるこのコンサートに、ぜひご参加ください。明るい音色が心を満たし、バロック音楽の魅力が感じられる、この機会をお楽しみください。