推し活ユーザーのバレンタイン事情
バレンタインデーは、特別な誰かに想いを伝える日。しかし近年、多様化する人間関係の中で、バレンタインの楽しみ方も変わってきました。株式会社ブックリスタが運営する推し活研究部「おしけん!」は、全国の推し活ユーザー265人を対象にバレンタイン事情に関する調査を実施しました。その結果、チョコレートを渡す相手が友達と「推し」という僅差の結果が出現。
友チョコ文化の広がり
調査によると、最も多くの回答を得たのは「友達にチョコを渡す」ことで、全体の53.1%が友チョコを選びました。続いて、52.7%が推しへのチョコを選ぶ結果に。つまり、バレンタインは友人や推しとのつながりを強める重要なイベントとして定着しているようです。
特に多かったエピソードには、友達同士でお菓子を交換する楽しみや、手作りチョコを家族で食べることが語られました。「友チョコ文化」は、友情を象徴する形として根付き、気軽に贈り合うスタイルが普及しています。
年代別の贈り先分析
年代別に見ると、中高生は「友達」に多く渡す一方で、20代以上では自分へのご褒美としてのチョコ購入が増加する傾向が明らかに。これにより、バレンタインが「特別な誰かのため」だけでなく、「自分へのプレゼント」という側面を持つことが浮き彫りになりました。社会人になると、日々の努力を称えるために、自分にチョコを贈る人も増え、一つの文化として定着しています。
推しへのチョコの渡し方
推しへのチョコを贈る方法についても、特徴的な結果が出ました。「推しのぬいぐるみやアクリルスタンドに供える」という方法が75.2%の票を集め、SNSで共感を得るための新しい形が登場していることも示唆しています。推し活を楽しむ人々にとって、たとえ直接渡せなくても、視覚的な楽しみ方を通して思いを馳せることができるのです。
他にも手作りのチョコレートや、デコレーションしたお菓子を贈る78.9%の応答が寄せられ、バレンタインをきっかけに自らの創造性を発揮し、楽しむ姿勢が伺えました。これにより、SNSを通じて気軽に作品を共有し合う動きも見受けられます。
コミュニティの盛り上がり
今回の調査結果からわかるように、バレンタインデーは個人の楽しみだけでなく、推しを通じたコミュニティ全体を盛り上げる役割も果たしています。
特に、推しへの想いを形にする絶好の機会として多くの人が楽しむこの日、ファン同士が結びつき、推しの新たな一面を知るチャンスでもあるのです。
多様な関係性や楽しみ方を経て、バレンタインの日を迎えることができるのは、推し活がもたらす喜びの一部。今後もこの傾向が続く中、自分自身や大切な人への想いを大切に、推し活をしていきたいものです。