大阪・関西万博で「万博寺」が実現
2025年9月26日、大阪で開催される関西万博において、250名を超える僧侶が集う特別なイベント「万博寺」が行われることが決まりました。このプロジェクトは、再生可能エネルギーを主体としたTERA Energy株式会社の協賛で実現します。万博に集まる僧侶たちは、雅楽の演奏や漫才による説法、生前葬セレモニーを含む新しい宗教プログラムを通じて、仏教の普遍的なメッセージを発信します。
背景と「生死脈々」
大阪・関西万博のテーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」であり、公式キャラクター「ミャクミャク」は、私たちが受け継いできた豊かな文化を未来につなぐ存在として紹介されています。このテーマに沿い、「万博寺」では「生死脈々(しょうじみゃくみゃく)」というキャッチコピーが使用され、人の「生と死」が絶えず受け継がれることに焦点を当てています。仏教の視点から「いのちは終わる存在だからこそ、今が尊い」と語り、「いのち」の多面的な価値を参加者にに感じてもらえる場を作ります。
充実したプログラム内容
「万博寺」のプログラムは多彩です。雅楽の演奏やダンスパフォーマンス、漫才式の説法によって、参加者は新たな形の宗教体験を楽しむことができます。また、僧侶たちがそれぞれの宗派の作法や仏教の基本理念をわかりやすく解説するコーナーも設けられています。
【プログラムの一例】
- - 雅楽演奏会:日本古来の伝統音楽を通じて、心を清めるひとときを提供
- - 漫才説法:ユーモアを交えた教えの紹介で、仏教に対する敷居を下げる
- - 生前葬体験:生きているうちから死を意識することの大切さを体感
本格的なプログラムを通じて、多様な日本仏教の「今」を発信し、来場者が互いに対話しながらいのちの尊さを考えていく機会を提供します。
イベント開催に寄せる思い
この「万博寺」プロジェクトの発案者である浄土真宗本願寺派の霍野廣由副住職は、「万博で僧侶が集まり、日本の仏教の美しさを世界に伝えるという試みがなされる」と語ります。過去の万博でも、東京やウィーンでは仏教文化が紹介されており、今回はその流れを引き継ぐ形となります。
「いまに生きる人々にどう仏教を届けるか」という問いを追求し続け、今回の万博寺でもデザインされた多くのプログラムを通じ、来場者とともに新たな価値を生み出すことを目指しています。
未来への展望とクラウドファンディング
さらに、万博寺の設立に向けた資金調達としてクラウドファンディングが行われており、一般の方々にも資金提供の機会があります。詳しくは以下のリンクからチェックできます。
万博寺クラウドファンディングページ
まとめ
「万博寺」は、現代の人々が抱える悩みや社会課題に対し、仏教の知恵を通じてインスピレーションを提供する機会ともなります。僧侶たちが一堂に会するこの日を通じ、いのちの尊さや人と人のつながりを再認識する場とすることで、未来への希望を抱けるようなイベントを実現します。