服の日シンポジウムでのファッション教育の新たな視点
2023年2月9日、「服の日」を記念したシンポジウムが東京・アルカディア市ヶ谷で開催されました。このイベントには、株式会社TSIホールディングスの社長である下地毅氏が登壇し、ファッション教育の未来について意見を交わしました。
一般財団法人日本ファッション教育振興協会の櫛下町慶子理事長による挨拶から始まり、文部科学省の米原泰裕氏、上田学園の田島等氏とともに、東京ファッションデザイナー協議会の久保雅裕理事がファシリテーターを務め、「これからの職業人材教育に求められる専修学校教育とは」というテーマで議論が行われました。
近年、日本の専門学校では少子化や大学全入時代の影響が著しく、服飾家政の分野でも入学者が減少しています。専門学校と大学の教育形態が交錯する中、企業は卒業生をどのように評価すればよいのかについて疑問が呈されており、この混乱を解決するためには教育機関、政府、産業界が協力し、一貫性のある教育体系を構築する必要があると下地氏は強調しました。
下地氏は、「専門学校の教育には数の論理ではなく、クォリティが重要であり、企業が求める人材の育成に繋がる」と述べ、海外の服飾専門学校との連携やインターンシップの充実が必須であると提言しました。特に、インターンシップを増やすことが企業との連携を強化し、学生にとって貴重な経験になるという点が強調されました。
「今後、日本の専門学校からも積極的に海外のブランドでインターンシップをする時代が待っている」と述べ、受け入れ体制の強化が求められると結論付けました。
ファッション画コンクールの表彰式も開催
シンポジウム後には、第40回全国服飾学校「ファッション画コンクール」の表彰式が行われました。受賞者発表の後、文部科学大臣賞には福岡県の香蘭ファッションデザイン専門学校の森大樹さん、経済産業大臣賞には大阪府のマロニエファッションデザイン専門学校の福永紗花さんがそれぞれ選ばれました。
「今、私が着たい服」をテーマに全国から52校から405点の応募作品が寄せられ、優れた作品が表彰されました。ファッションの未来を担う新たな才能が認められた瞬間でした。
このシンポジウムは、今後のファッション教育がどのように進化していくかを考える上で、非常に意義あるものとなりました。参加者たちは、ファッションを通じた未来の可能性を感じ、新たなひらめきを得たことでしょう。教育と産業界が一体となった新たな取り組みが、これからのファッション界にどのように影響を与えるのか、注目です。
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