学び直しの楽しさを再発見!
2025年7月に刊行された『ピアノが弾けるようになる本』は、注目のピアニスト・ジェイムズ・ローズによる、大人のためのピアノ入門書です。本書は音楽を楽しむことの喜びを再認識させてくれ、特に大人の「もう一度やりたい」と思わせる力を持っています。
10年のブランクを経て
ローズは、音楽活動から一度離れた後、大人になってから独自の方法で学び直し、舞台に復帰したピアニスト。その経験をもとに、この本は「1日2小節ずつ」をテーマに構成されています。このシンプルなアプローチは、忙しい大人でも無理なく楽器に挑戦できるようにつくられています。
特に注目すべきは、9月に稲垣えみ子さんがNHKの人気番組「あさイチ」に出演し、この本の魅力を紹介した際の反響です。読者の口コミやSNSでの拡散により、Amazonランキングの学習ジャンルで1位を獲得するなど、話題を呼びました。
日本への特別なメッセージ
ローズは、日本のクラシック音楽界にも深い思い入れがあり、国内外の著名なピアニストへの敬意を表しています。彼は、本書が広く読まれることによって、多くの人々が音楽を楽しむきっかけになればと願っています。
稲垣えみ子とのコラボレーション
本書は、著者ジェイムズ・ローズによる英語の原著を、日本の著名なエッセイストである稲垣えみ子さんが訳しました。稲垣さんは、多くの著書と鋭い観察眼を持つ彼女のスタイルで、読者に分かりやすく音楽の楽しさを伝えています。
Instagramキャンペーンで広がる音楽の輪
公式Instagramでは、「#稲垣さん弾いてみたよ」と題し、実際に読者がバッハを演奏する動画を投稿するキャンペーンが進行中です。この試みは、書籍を通じて生まれるコミュニティの形成を促し、一人ひとりの挑戦を応援しています。参加者の中から抽選で「稲垣賞」が贈られるため、多くの人がこの機会を楽しみにしています。
本書の内容と構成
本書の内容は、楽譜の読み方から始まり、段階的に練習を進めていく設計になっています。特に大事にされているのは、初心者が最初に触れる「まんなかのド」に関する説明です。これにより、ピアノの鍵盤を理解する入り口となり、少しずつ自信を持って演奏できるようになります。
また、各パートでは「正しい指遣い」に焦点を当て、効率的に美しい音を引き出せるよう指導します。音楽理論や技巧だけでなく、心の成長や自己表現が重視されており、演奏を通じて人生が変わる可能性を秘めています。
著者プロフィール
- - ジェイムズ・ローズ:英国ロンドン出身の才能派ピアニスト。音楽活動から一時撤退した後も、再び自ら学びを始め、コンサートピアニストとして再起。彼の自伝『Instrumental』は国際的なベストセラーに。
- - 稲垣えみ子:愛知県生まれで、朝日新聞社で長年務めたのち、フリーランスとして活躍中。音楽・料理など幅広いテーマを扱った著書がある。
おわりに
『ピアノが弾けるようになる本』は、単なる楽器入門書ではなく、人々の生き方や精神に影響を与える力を持っています。音楽を通じて新たな自分を発見し、また他者とのつながりを生むことができる一冊として、多くの人に手に取ってもらいたい作品です。