介護と美容を融合！AIが高齢者向けヘアスタイルを提案する新システム

介護と美容の新たな融合：AIで高齢者向けヘアスタイルを提案

日本介護システム株式会社（以下、日本介護システム）は、KINDLER株式会社（以下、キンドラー）の最新技術を基にした新しい美容サービスを提供することを発表しました。この提携により、高齢者向け訪問美容にAIフェイススキャン診断を取り入れることで、より効果的で満足度の高いサービスを実現します。2025年7月に実証運用を開始し、9月15日より全国の加盟店舗でサービスが展開される予定です。

高齢者向け美容の重要性

日本社会は急速に高齢化が進んでおり、美容が外見を整えるだけでなく、自己肯定感や生活の質（QOL）の向上に寄与することが注目されています。訪問美容は特に、高齢者にとっては自宅で手軽にプロの技術を受けられる貴重な機会。ただし、施術が限られた時間と環境で行われるため、効率的かつ満足感を伴うサービスが求められています。これらのニーズに応え、高齢者に適した髪型の選定や施術をAIを活用して行うことが目指されています。

AIによる美容サービスの新しい形

導入されるAIフェイススキャン診断は、スマートフォンで撮影した顔の画像をもとに、AIがわずか5秒で顔のバランスやパーツ配置を解析します。この診断結果は自動的に提案され、似合う髪型や施術をレポート形式で表示します。さらに、ビフォーアフターのシミュレーション機能や、年代別に最適なスタイル提案を行う機能も備えています。このように、利用者のニーズに応じたスタイル提案ができるのです。

実証と調整

この新サービスは、2025年の7月～8月に実証運用を行う予定ですが、既に試験的に実施した際には、一部機種でカメラの起動に不具合が生じたことが報告されています。しかし、キンドラーの技術チームによる迅速な対応により、安定した利用環境が整えられました。この実証運用を経て、加盟店向けの勉強会も開催され、現場スタッフに具体的な導入イメージが共有されることで、現場への期待感が高まっています。

今後の展開

9月15日以降、全国の加盟店でシステムが順次導入され、さらには介護施設や在宅ケアの現場にも拡大予定です。このAIによる美容サービスは、ヘアカタログの自動生成機能や、家族や介護職との情報共有機能なども視野に入れています。これによって、利用者だけでなく、その家族や介護職にとっても便利で役立つサービスとなることが期待されています。

医療と美容をつなぐ新しい試み

高齢者とその家族を支えるこの取り組みは、介護と美容の現場におけるデジタルトランスフォーメーション（DX）を推進し、サービスの質を向上させるものです。美容だけでなく、心のケアや生活の質に貢献する新しい提案として、業界全体から注目を集めています。

KINDLER株式会社について

KINDLER社は、AI研修サービスやAIを活用したソリューションを提供しており、独自の手法で企業のDX推進をサポートしています。テクノロジーとクリエイティブなアプローチを融合させることで、業界の変革を見据えた取り組みを進めているのが特徴です。なかなか新しい技術が導入されにくい美容業界において、このような革新的な試みは、今後の方向性を示すものと言えるでしょう。