高校生が体験する国際教育！ニュージーランドとつながる酪農授業の魅力

2025年11月26日、栃木県の國學院大學付属高等学校で、ニュージーランドの放牧酪農をテーマにした特別な国際出前授業が行われました。この授業は、フォンテラジャパンが主催し、「牛・人・環境に貢献する酪農」を次世代に伝えることを目的としています。この初めての試みは、多くの課題を抱える日本の酪農について深く知り、未来に向けた考察を促す絶好の機会となりました。

講義の背景と目的

日本の酪農は、飼料価格の高騰や酪農家の減少、環境問題への取り組みなど、さまざまな課題に直面しています。特に、栃木県は生乳生産量が本州でトップであるため、こうした授業を行う意義は大きいと言えます。授業の目的は、生徒たちに酪農の現状や未来について考えるきっかけを提供することです。

講義の内容

授業中、ニュージーランドからのライブ中継を通じて、放牧酪農家のカール・ゴーズワード氏とその息子フィン氏がオンラインで交流しました。生徒たちは、「何にやりがいを感じるか？」という問いに対してフィン氏が子牛の成長を見守る喜びを語る様子に感動しました。このように、本場の酪農家から直接話を聞くことで、教科書だけでは得られないリアリティーのある学びを体験しました。

動物福祉や経営スタイルの理解

授業では、動物福祉に配慮した酪農のあり方や働き方の尊重、環境への配慮などがテーマとして取り上げられました。生徒たちには、これからの酪農がどのように持続可能であるべきかを考えることが求められました。

食の背景を学ぶ体験

授業の後半では、参加者が楽しむ「手作りバター体験」が行われました。生徒たちはシェイカーを振ってバターを作り、ニュージーランド産のグラスフェッドバターと国産バターの食べ比べをしました。この体験は、食の背景について深く考える良い機会となり、「ニュージーランドのバターは濃厚で、美味しい」との声が上がりました。

学びの共有

さらに、プログラムにはニュージーランド政府主催の短期留学プログラム「Game On English」の参加者たちによる体験談の発表もありました。彼らは現地での放牧酪農の魅力や文化体験を英語で語り、参加した生徒たちをさらに刺激しました。「放牧酪農場を訪れた際の大自然の美しさが忘れられない」といった感想が共有され、国際交流の重要性も感じられました。

最後に

今回の国際出前授業は、次世代の酪農家を育成するための新しい一歩となることを願っています。次世代を担う高校生たちが、未来の酪農を考える大事な役割を果たす一助となれば幸いです。また、新たな国際交流の形を見つける契機ともなり、参加した全ての生徒にとって記憶に残る経験になったことでしょう。これからの酪農と国際交流の未来に期待が寄せられます。