北海道白糠町の新たな挑戦！「空飛ぶタンタカプロジェクト」とは？

北海道白糠町において、株式会社イミューが白糸のように鮮やかな新たな試みを進めています。それは、「空飛ぶタンタカプロジェクト」。このプロジェクトは、地域資源を最大限に活かし、地方創生を目指して展開される重要な試みです。ここでは、白糠町の水産資源やこのプロジェクトの背景について詳しくご紹介します。

地域資源の宝庫としての白糠町

白糠町は北海道の東部、太平洋に面した場所に位置する町で、豊かな漁場を有しています。そのため、地元の水産業は非常に盛んであり、特に有名なのがカレイです。白糠町では、カレイを「タンタカ」と呼び、この呼称はアイヌ語に由来しています。松皮カレイや柳カレイなど、味わいも最高峰とされ、地域の誇りとも言えます。

官民連携による高付加価値漁業の挑戦

株式会社イミューは、「地域に根を張り、日本を興す」というコンセプトのもと、高付加価値漁業を目指し白糠町と協力しています。主な取り組みは、「鮮度保持水槽施設」の設置です。この施設では、漁業者が水揚げした魚を生きたまま港に持ち帰り、低活性化させることで、魚の鮮度を保つことができます。最初の実証実験は天然ブリで行われ、釣り上げた魚をストレスから解放することで、美味しさを引き出す技術を確立しました。

白糠漁業協同組合と連携し、堅実にノウハウを蓄積したイミューは、2025年6月より「空飛ぶタンタカプロジェクト」をスタートさせました。このプロジェクトは、地元のカレイを活魚のまま東京都の豊洲市場へと鮮度を保ちながら輸送する新しい挑戦です。

タンタカの鮮度保持と物流の新たな仕組み

「空飛ぶタンタカプロジェクト」では、白糠町で揚がったカレイが鮮度保持水槽施設によって低活性化され、その日のうちに東京まで活魚輸送されます。イミューが構築した鮮魚物流網により、陸路運送会社、釧路空港、航空会社との強力な連携を実現しました。これによって、最高の鮮度で消費者に届けられる仕組みが整いました。

持続可能な漁業のモデルを創出

このプロジェクトの最大の目的は、新たな収益モデルを創出することです。前浜で水揚げされる魚々を高付加価値に変え、地元漁師と協力することによって、地域経済を活性化させる狙いがあります。さらには、タンタカだけでなく、他の未利用魚や海産物の活用も視野に入れているとのことです。

今後の展望

イミューは、地域の資源を生かしながら、地域経済を育むモデルを展開することで、持続可能な一次産業の発展を目指しています。これからも、「空飛ぶタンタカプロジェクト」を通じて、地域の誇りを育て、さらなる成長を遂げることに期待が寄せられています。地域資源である「タンタカ」を世界に発信し、より多くの人々にその魅力を伝えていく取り組みは、新たな時代を築いていくことでしょう。

株式会社イミューの概要

東京都品川区に本社を置く株式会社イミューは、地域資源のブランド化を通じて新たな産業創出に取り組んでいます。特にふるさと納税の支援を行い、北海道白糠町に子会社「株式会社シラリカ」を設立し、水産加工工場を建設中です。そこで作られる「極寒ぶり®」や「本ししゃも」など、地域の特産品が全国に広がることを目指しています。イミューの活動は、地域に根ざした持続可能な社会の実現に寄与することでしょう。