地域に根ざした魅力を探る講義
令和7年10月31日に静岡文化芸術大学にて、遠州織物ブランド「HUIS(ハウス)」の講義が行われます。講師はHUISの代表取締役・松下昌樹さんで、対象はデザイン学部の2〜4年生約70名です。
講義内容
講義のテーマは「”遠州織物”から紐解く浜松の地域産業とブランディング」。内容は主に以下の三つです。
1. 繊維業と浜松の地域産業のつながり
2. 遠州織物の本質的価値について
3. 地域産業のブランディングについて
地域の特色を活かした産業の歴史や地理的環境、そして見えにくい資源の重要性についても深く掘り下げられます。この講義を通じて、学生たちは地域産業の魅力に触れるだけでなく、将来の夢をより具体的に描くヒントを得ることができるでしょう。
地域とのつながり
浜松市は農業、林業、水産業や繊維業のほか、自動車やバイク、楽器などの産業が盛んな地です。これらの産業が密接に連携しているため、浜松の地域性を深く理解することは、学生にとって重要です。遠州織物の視点から地域産業を見つめることで、学生たちは身近なコミュニティの実情とその魅力を再認識することができます。
講師の紹介
松下昌樹さんは、元・浜松市職員。その後、地域企業のブランディングを手がけた経験を経て2021年に株式会社HUISを設立。彼の目指すのは、地域産業振興に根ざしたアパレルブランドの展開です。「HUIS」は、遠州産地で製作された高品質なアパレルを提供するブランドで、全国のショールームやオンラインストアを通じて独自のデザインや素材を発信しています。
松下さんは自身の体験を基に、産業の価値やブランディングについて語ることで、学生たちに地元の魅力を再発見させ、夢の実現に導くことを考えています。
HUISの特徴
HUISは、旧式のシャトル織機で織られた遠州織物を使用しており、これにより稀少な風合いと機能性を持った製品を展開しています。一般のアパレルブランドとは異なり、産地の魅力や歴史を訴求することを大切にしており、多くのファンに支持されています。その代表作がこの度、2024年に出版される書籍「HUIS.の服づくり -遠州発の産地発ブランドがアパレルの常識を変える-」。これもまた、多くの人に遠州織物の魅力を伝える良い機会となるでしょう。
講義に参加する学生たちは、HUISの取り組みを知ることで、将来的には地域産業を支える存在になれる可能性があります。地元浜松に根ざした新しい発見をぜひ手に入れてください。