Z世代の推し活が生む新しいコミュニケーションと幸福のかたち

株式会社ロッテの調査によると、推し活が特にZ世代において仲間とのコミュニケーションを深化させる役割を果たしていることが分かりました。この活動は、ライブ参加やグッズ購入など多岐にわたるものですが、特に「シェア」や「オリジナルグッズの作成」が大きなポイントです。若年層がどのように推し活を楽しみ、どんな影響を受けているのか探ってみましょう。

1. 若年層に見られるシェア文化の実態

調査によると、Z世代の約4人に1人が推し活を通じて仲間とお菓子やグッズをシェアしていると答えています。特に20代は28.8%がシェアを行っており、その背景に幸福度の高さがあることが明らかになりました。幸福度が高い人はリアルやオンラインでのシェアが活発で、シェアを通じてより多くの楽しい体験を得ているといえるでしょう。

オンラインでも、全体の31.6%が情報や感想をシェアしていると答え、オフライン、オンライン問わず、コミュニケーションが活発に行われています。このような環境が、仲間とのつながりをより強固なものにしているのかもしれません。

2. お菓子を活用した推し活の楽しみ方

調査結果によれば、全体の約3割が推し活にお菓子を活用しているとのことで、特に「推しを想って購入して楽しむ」と「推し活仲間とシェアする」ことが人気の活用法となっています。シェアされやすいのお菓子は、やはり「チョコレート」がダントツの人気です。

お菓子をシェアすることにより、コミュニケーションが促されてより仲が深まるとの声も多く、推し活仲間との絆を育む重要なツールになっていると言えるでしょう。例えば、「推しのアクスタとともにチョコレートを撮影しSNSに投稿」や「イベントで仲間とお菓子をシェアして盛り上がる」といったエピソードが寄せられています。

3. オリジナルグッズの作成

若年層の約3割が「オリジナルグッズ」を作成した経験があると森林の調査では示されています。オリジナルパッケージの作成も幸福度向上に寄与している可能性があると分析されており、Z世代の半数以上が「推しに関連するオリジナルグッズを持ち歩いている」とのことです。

実際のエピソードには、「バレンタインに推しの写真を貼り付けたチョコを配った」や「消しゴムハンコを作ってお菓子のラッピングに利用」など、皆が自分の推しを表現するための工夫をしています。こうしたクリエイティブな活動が、さらなる幸福感へとつながっているのでしょう。

4. 推しのキャラクター化

推し活の対象がキャラクター化されていることへのニーズも高まっています。調査によって、10~20代の半数以上がキャラクター化された推しを楽しんでいることが確認されました。この傾向は30~50代になると減少し、世代ごとの文化の違いが見て取れます。

つまり、Z世代は推しをより身近に感じるために、キャラクター化されたものを求めているのです。