ミュージカル『ボニー&クライド』製作発表記者会見レポート
2025年3月と4月にシアタークリエでの開幕が決定したミュージカル『ボニー&クライド』の製作発表記者会見が、1月31日に華やかに行われました。今回、この会見には主なキャストである柿澤勇人、矢崎広、桜井玲香、海乃美月、そして演出の瀬戸山美咲が出席し、一般招待客を前に特別に準備された劇中歌を2曲披露してくれました。これらは本番では観られない貴重なパフォーマンスです。
『ボニー&クライド』とは?
『ボニー&クライド』は1930年代のアメリカを舞台に、実在のギャングカップル、ボニー・パーカーとクライド・バロウの物語を描いた作品です。彼らは当時、金融危機で困窮する人々のなかで血なまぐさい強盗や殺人を繰り広げ、その無軌道な生き方は数多くの映画や文学に影響を与えてきました。特に、ハリウッドの『俺たちに明日はない』によって多くの人々に知られるようになり、日本でも話題になりました。
このミュージカルは、フランク・ワイルドホーン作曲のもと、エネルギッシュなジャジーなサウンドやポップなリズムが特徴です。2011年にはブロードウェイで初演され、その後、様々な国で上演されるなど、世界的にも評価されています。日本では2012年に初演が行われ、大きな反響を呼びました。今春には改訂版の公演が予定されています。
豪華キャストの紹介
新しい舞台では、クライド・バロウ役に柿澤勇人と矢崎広、ボニー・パーカー役には桜井玲香と海乃美月がダブルキャストで出演します。さらに、バック役として小西遼生、ブランチ役には有沙瞳、テッド役に吉田広大と太田将熙が、それぞれ参加します。彼らは2025年3月10日から4月17日まで、シアタークリエで公演を行い、その後大阪、福岡、愛知へとツアーを展開します。
発表会での演奏
この製作発表の中で特に印象的だったのは、4人による仲間たちが歌った劇中歌「ピクチャー・ショー」と「残すのさ名前を」のパフォーマンスです。これらの曲では、ボニーとクライドがそれぞれ抱える夢と、それを実現するための決意が描かれています。最初の曲では、彼らが貧しさから脱却し、大金持ちや映画のスターになることを望む姿が映し出されます。
次の曲では、ボニーの助けを得て脱獄したクライドが、自らの名前を世界に刻むことを誓う瞬間が描かれ、一幕のクライマックスを飾ります。この二つの曲は、作品のテーマ性やキャラクターの感情を存分に表現しており、観る者を深く引き込んでいました。
キャストからのメッセージ
会見では、出席したキャストたちがそれぞれの思いを語りました。瀬戸山美咲演出は、ミュージカルにおけるボニーとクライドの夢と現実の対比を強調し、観客に疾走感やエネルギーを感じてもらいたいと述べました。コメディの側面もありつつ、彼らの複雑な人間関係を描くことが重要だと力説しました。
クライド役の柿澤勇人さんは、実在の彼らの生涯に多くの感情があったことを指摘し、その矛盾する感情を観客にも伝わるよう挑戦していくと語りました。矢崎広さんは、魅力的な音楽やバラードが作品にふさわしい要素だとしながら、観客との共感を大事にしていきたいと強調しました。
桜井玲香さんと海乃美月さんも、ボニーとクライドの内面を掘り下げることに意義があると話し、観客に感情を共感してもらえるよう努めていくと決意を新たにしていました。
チケット情報
東京公演は2025年3月10日から4月17日までの間、シアタークリエにて行われます。チケットは平日13,500円、土日祝日は14,000円と、特別席が設けられたYシートもあり、販売中です。詳細は公式サイトから確認できます。
東京公演の後は、大阪、福岡、愛知でのツアーも予定されており、観客との直接的なコミュニケーションを重視したアフタートークイベントも開催されます。どうぞお見逃しなく!
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