吉田電材蒸留所がアジア最大級の酒コンペで受賞
新潟県村上市にある「吉田電材蒸留所」が、アジア最大級の蒸留酒コンペティション「東京ウイスキー&スピリッツコンペティション2024(TWSC)」にて「ベスト・ジャパニーズ・クラフト・ディスティラリー」に選ばれたニュースが飛び込んできました。この受賞により、当蒸留所は国内のクラフトウイスキー界での存在感を更に高めることとなりました。
グレーンウイスキー専業の新境地
吉田電材蒸留所は国内で初めての「グレーンウイスキー専業蒸留所」として注目されています。日本国内には100以上のクラフトウイスキー蒸留所がありますが、ほとんどがモルトウイスキーを製造している中、グレーンウイスキーを専門にする蒸留所は非常に珍しい存在です。これまで一般的に、グレーンウイスキーは「リーズナブルで味わいに欠ける」とされていましたが、吉田電材はこの見方を覆そうと、穀物の個性を引き出した特別なグレーンウイスキーの製造に挑戦しています。
TWSCとは
TWSCは、蒸留酒の質を評価するために選ばれた専門家によって構成されている実行委員会が実施するコンペティションです。その中で「洋酒部門ベスト・ディスティラリー・オブ・ザ・イヤー」の賞は、造りや革新性において特に優れた蒸留所に贈られます。吉田電材蒸留所の受賞は、日本国内でのグレーンウイスキーの認知向上にも寄与することでしょう。
賞の背景
今回の受賞にあたり、吉田電材蒸留所は「ラウドグレーン®」という新しいスタイルのウイスキーを開発し、さらに少量生産の「スモールバッチグレーン®」として独自の試みを続けています。特に、国産の穀物を70%以上使用し、国産グレーン原酒の生産に成功したことが評価されました。この取り組みが、日本のウイスキー業界において新しい風をもたらすとともに、他のクラフトモルトウイスキー蒸留所とのコラボレーションも模索されています。
プレ定番商品の発売
さらに、吉田電材蒸留所は初のプレ定番商品「シングルグレーン1year 1st」を2024年12月15日に発表し、限定4,000本の販売を開始しました。価格は3,600円(税抜き)で、250mlのボトルに55%のアルコール度数を持っています。
テイスティングノート
- - アロマ:チョコレートコーティングのリンゴの蜜飴や梨、ルレクチェの芳香
- - テイスト:出汁のような旨味と控えめなスパイシーさが広がる,コンポートの甘さも感じられます
- - フィニッシュ:レーズンとべっ甲飴、シナモンの調和がとれたスムーズな余韻が残ります
まとめ
吉田電材蒸留所の革新性と品質が認められたことは、国内のクラフトウイスキー業界全体にとって重要な出来事です。今後も更なる進化を遂げていく吉田電材蒸留所から目が離せません。ぜひその影響を肌で感じ、ウイスキーを楽しんでみてはいかがでしょうか?