愛を伝えるシーズンに必要な警戒心
バレンタインデーやホワイトデーが近づくこの季節、恋愛を求めて積極的に出会いを探す人が増えています。しかし、こうした背景の中で問題となっているのが、AIやディープフェイクを駆使したロマンス詐欺です。特に、オンラインデートやSNSを利用する人々を狙った巧妙な詐欺行為が発生していることが、マカフィーの調査で明らかになりました。
オンラインデートの広がり
調査によれば、米国では62%の人がマッチングアプリやSNSを通じて潜在的なパートナーを見つけた経験があると答え、日本でも29%が同様の経験をしています。男性は特に積極的で、多くの若者がTinderやSnapchat、TikTokを利用している一方で、新たな詐欺のリスクも及んでいます。情に流されがちなオフラインの出会いと異なり、オンラインでは偽プロフィールやAIを用いた詐欺師が存在するため、注意が必要です。
AIの悪用と詐欺の実態
マカフィーの脅威リサーチ部門責任者アビシェック・カルニック氏によれば、「テクノロジーの進化はコミュニケーションの方法を変え、詐欺師の手口も一変させた」と指摘しています。米国人の4人に1人以上がAIチャットボットになりすました人物からのアプローチを受けており、多くの人が感情を持つ可能性も考慮されています。特に、偽の有名人に成りすます詐欺も増えており、被害者は金銭や個人情報を損失するケースが多発しています。
増加するロマンス詐欺の方法
マッチングアプリが詐欺の温床となっているのは間違いありません。調査によると、恋愛関連の詐欺は78%がマッチングアプリ、72%がSNSで発生しているとされています。特に注意すべきは、詐欺師が実在しない出会い系プラットフォームを構築し、個人情報を引き出そうとすることです。また、暗号資産を狙った騙し行為も増加しており、金銭的な被害を受けた人も少なくありません。
安全対策の重要性
それでは、オンラインでの出会いを求める際にはどのようにすれば良いのでしょうか。マカフィーは以下の点に気を付けるよう呼びかけています。
- - うますぎる話には注意する:交際を急ぐような提案やビデオ通話を避ける相手には疑念を持つこと。
- - 身元確認を行う:相手のプロフィール画像をリバースイメージ検索するなど、信頼性を確認することが重要です。
- - 個人情報の保護:自分の基本情報を安易に(例えば誕生日やペットの名前など)教えないこと。
- - 金銭や贈り物を送らない:相手の求めに応じて送金するのはリスクがあります。
- - オンライン保護ツールの活用:フィッシング詐欺やAIによる詐欺をブロックする安全なツールの導入。
最後に
この調査によって、多くの人々が惹かれるロマンス詐欺の実態が明らかになっています。オンラインの出会いは便利ですが、慎重さが求められる時代です。新しい恋を見つけたいと思っている方々は、これらの情報を参考にし、安全に出会いを楽しんでいただきたいと思います。