米麹の新たな可能性が免疫力向上に寄与
株式会社オリゼは、日本の伝統的発酵技術を駆使して、社会課題の解決を目指す企業です。この度、東京科学大学・国際医工共創研究院との共同で実施した研究成果を、「第21回日本食品免疫学会学術大会(JAFI2025)」において発表しました。本研究は、米麹甘酒や米麹を用いた甘味料、米麹グラノーラなど、免疫機能への効果を検証したものです。
 研究の背景
近年、発酵食品の健康に対する効果が注目されています。特に、腸内環境の改善や血糖値の調整に寄与する成分が多く含まれており、健康維持の新しい方法として多くの関心が集まっています。米麹は、味噌、醤油、日本酒、甘酒など、さまざまな発酵食品に利用されている日本の重要な微生物です。しかし、米麹による免疫系への具体的な影響は、これまで十分に解明されていませんでした。そこで、オリゼはこの研究に取り組み、免疫系に対する米麹の効果を明らかにすることを目指しました。
 研究の目的
この研究では、米麹甘酒、米麹由来の発酵甘味料、そして米麹を使用したグラノーラの免疫機能への影響を検討しました。具体的には、免疫細胞であるB細胞とT細胞の活性化がどのように行われるかを分析しました。これにより、各製品が持つ健康効果を実証し、普及を図ることを目的としています。
 研究の結果
研究の結果、米麹甘酒や米麹由来の発酵甘味料、米麹グラノーラが免疫細胞の活性化を促すことが確認されました。特に、米麹甘酒と米麹発酵甘味料には、免疫応答を高める効果が見られました。一方、米麹グラノーラも高い活性を示したものの、他の二つの製品に比べると若干劣る結果となりました。これにより、使用する原料や製造過程が免疫機能にどのように影響を与えるのか、その仕組みを考察する必要があることが示されました。
 新たな科学的根拠
この成果は、米麹関連製品が免疫力に寄与し得るという初めての証拠となります。今後は、さらなる分子レベルの分析を進め、この知見をもとにした商品開発も進めていく方針です。オリゼは、人々の健康を支える食品を提供し続けることを散策し、さらに発酵技術の可能性を広げていきます。
 株式会社オリゼについて
オリゼは、米麹由来の発酵甘味料「オリゼ甘味料」を開発し、持続可能な社会の実現を目指しています。この甘味料は、米麹発酵によって得られる自然の甘さが特徴です。飲食店や製菓業者にも多く利用されており、古米や規格外米をアップサイクルすることで、環境にも配慮した製造を行っています。オリゼは、生活者だけでなく生産者、地球環境、伝統文化、企業成長を目指した「五方よし」の実現に努めています。
 発表概要
- - 学会名: 第21回 日本食品免疫学会学術大会(JAFI2025)  
- - 発表日時: 2025年10月2日~3日  
- - 発表タイトル: 米麹由来の甘味料及びその加工食品による免疫機能に関する解析  
- - 発表者: 河原あい(東京科学大学・国際医工共創研究院)、安達貴弘(東京科学大学・国際医工共創研究院)など
今後の米麹と健康の研究が、私たちの生活をより豊かにしていくことを期待しましょう。
 
 
 
 
