健康を支える新成分「Hocacy」
昭和5年に創業した老舗、金澤やまぎし養蜂場株式会社が新たな多糖類成分「Hocacy(ホカシー)」の開発に成功しました。この成分は、咳や痰などの呼吸器症状の改善に寄与する可能性があるとして、注目を集めています。海外の研究機関との共同研究を通じて発見された「Hocacy」は、現在商品化に向けて準備が進められており、今年7月に開催される「はちみつフェスタ」でその試作品が一般公開される予定です。
共同研究の背景
金澤やまぎし養蜂場の新しい挑戦として、中国医学科学院の北京協和病院の協力を得て、マメ科のキャロブ(イナゴマメ)の研究が行われました。キャロブは、古くから地中海沿岸で食用として使われ、最近では代用チョコレートとしても利用されています。研究の結果、キャロブから「Hocacy」が抽出され、この成分には新たな生理活性が認められました。
中国の薬用植物研究所は、植物の薬理効果を科学的に検証するプロフェッショナル機関であり、彼らの研究により、「Hocacy」が咳反射を軽減し、気道の粘膜の分泌を改善することがわかりました。これにより、鎮咳・去痰の作用を持っていることが明らかになり、呼吸器症状の改善に貢献する可能性が示唆されています。また、免疫を担当するT細胞の増殖や分化を促進する作用も確認されており、健康維持に役立つ要素を秘めています。
Hocacyの特性と安全性
「Hocacy」は、高い生体親和性を持つガラクトースとグルコースが特定の結合で構成された多糖類であり、その全ての部分が食用に適していることから、安全性が高いとされています。実際に、Hocacyはそのまま食べることも可能で、シロップのような甘さを持っているのが特徴です。
現在、神戸大学と共同で、分子レベルでの研究が進められており、呼吸器系の粘膜修復や免疫細胞の作用メカニズムについての解明が期待されています。商品化も最終段階にあり、実用化が待たれています。
はちみつとのコラボレーション
金澤やまぎし養蜂場は、Hocacyの調製方法に関して特許を取得しており、今後はこの特許を利用して事業化を進めていく計画です。また、はちみつは古くから「喉に良い」とされてきた食材ですが、「Hocacy」を加えることで、科学的にも裏付けられた新しい健康食品を目指しています。
「Carob & Honey」として開発されるこの製品は、呼吸器系の不調を改善する効果が期待されており、7月下旬の「はちみつフェスタ」での発表が非常に楽しみです。
未来に向けた取り組み
金澤やまぎし養蜂場は、「薬食同源」の思想に基づいたプロジェクトに取り組んでいます。このプロジェクトでは、日常の食事から栄養素を取り入れて健康寿命を延ばすことを目指しており、植物に隠された有効成分を見つけ出し、社会に貢献することが目的です。今後も、様々な植物の研究を進め、多くの人々に健康的なライフスタイルを提供できるよう努力していく予定です。
「Hocacy」の開発が進む中、日常生活に取り入れられる新たな健康食品が登場することを期待しましょう。