日本一の静岡・伊豆産わさびが海外へ挑む
日本のわさびの名産地、静岡県伊豆地域から、世界を舞台にした新たな取り組みが始まります。伊豆わさび漬組合は、2025年9月1日よりマレーシア・クアラルンプールにて「静岡わさびフェア」を開催します。このイベントは、農林水産省の補助事業に採択されており、静岡の本わさびの魅力を海外に広めることを目的としています。
伊豆わさびの特徴
静岡県伊豆地域は、日本一の本わさびの産地として知られています。この地域は、37億円の産出額を誇り、生産量461.5トン(全国1位)を達成しています。さらに、118.5ヘクタールの水わさび栽培面積も全国トップです。世界農業遺産にも登録された「静岡水わさび」は、その品質と伝統的な栽培方法が評価されています。
持続可能な輸出モデルの構築
今回の「静岡わさびフェア」は、従来の展示会形式を越え、生活者の声を基にした持続可能な輸出モデルを構築する試みです。現地の卸業者と連携し、バイヤーに託すのではなく、直接小売や外食業界にアプローチします。これにより、消費者のニーズをしっかりと反映させ、継続的に売れるメカニズムを確立します。
イベントの内容
フェアでは、地元の人気コンテンツクリエイターがわさび加工品を紹介し、特別メニューの提供や、アンケートの実施を通じて現地消費者の反応を集めます。この情報は、商品の改良や新たな販路開拓に活かされ、持続可能な国際展開を目指します。
プロジェクトのサポート
本プロジェクトを支えるのは、CULTURE LINK MALAYSIA SDN.BHD.です。その運営する「元年堂」は、マレーシアで人気の十割そば店で、週末には多くの来客が訪れます。これにより、静岡産わさびの知名度向上とともに、日本文化を体験できる場ともなります。
今後の展開と目指すもの
本事業を通じて、静岡産わさびの国際的な認知度を高め、韓国やシンガポール、インドネシアなどASEAN地域への展開も視野に入れています。「伊豆=本わさびの本場」として確固たる地位を築き、静岡県産本わさびを世界に広めることが目標です。
結論
この取り組みは、日本の伝統的な食文化を広めるだけでなく、地域の農業支援にもつながる重要な試みです。伊豆のわさびが、海外で新たな挑戦を経て、多くの人々に愛されることを期待しています。