竹下景子が挑む「人斬り以蔵」朗読の魅力
人気声優や俳優が文豪・司馬遼太郎の作品を朗読する番組「川口技研 Presents 司馬遼太郎短篇傑作選」が、2024年10月から第13期に突入しました。このシーズンでは「もう一度聴きたい、司馬遼太郎短篇傑作選」と題し、リスナーから過去の放送の中で再度聴きたい作品を募集し、その結果をもとに放送作品が決定されています。特に注目を集めるのが、第13期の第4作で、竹下景子さんによる朗読『人斬り以蔵』です。
朗読と作品の魅力
「人斬り以蔵」は、岡田以蔵という土佐藩の足軽の子供が持つ剣術の才能と、その運命を描いた作品です。以蔵は独学で剣を学び、武市半平太の道場に入門します。彼は、その才能を活かして時代の波に乗り、京での政敵を排除することとなり、恐れられる存在に。しかし、彼の運命は暗い影を落とし、信頼を失っていく過程が描かれています。この物語の深さと悲劇は、司馬遼太郎の緻密な文体によって一層引き立てられています。
竹下景子さんは、この作品を朗読することで、以蔵の苦悩や葛藤を声で表現しようと奮闘しています。彼女は、「以蔵はクールなキャラクターであり、その身分制約の中で生きた人物です。声で表現するのが非常に難しかった」と語っています。そんな竹下さんの朗読を通じて、リスナーの皆さんは新たな視点で以蔵の物語を楽しむことができるでしょう。
放送の魅力と参加方法
「人斬り以蔵」は、2025年2月1日から3月29日の間、毎週土曜日の18:00から放送され、全9回のシリーズとなります。このプログラムは、OBCラジオ大阪、TBSラジオの2局で同時に放送され、さらにradikoでもタイムフリーで楽しめるため、忙しい日常の中でも手軽に聴くことができます。公式HPや公式X(旧Twitter)では、番組の最新情報も随時発信されており、番組ハッシュタグ「#ガチシバ」もチェックすると良いでしょう。
竹下景子のプロフィール
竹下景子さんは、1953年に愛知県名古屋市で生まれ、東京女子大学で社会学を学びました。1973年にNHKの銀河テレビ小説『波の塔』で本格的にデビューし、映画『男はつらいよ』に3度出演したことで広く知られるようになりました。また、舞台やテレビドラマなどへの出演も多数行っており、特に「学校」では日本アカデミー賞優秀助演女優賞を受賞しています。活動は演技に留まらず、国際的な場面でも多岐にわたっています。
新たなシーズンでの朗読、竹下景子さんによる「人斬り以蔵」。彼女がどう声でこの物語を彩るのか、ぜひ耳を傾けてみてください。その聴き応えは、きっとあなたを新たな世界へといざなうことでしょう。