ウールで汗冷え対策
2025-01-21 10:44:40

夏の汗冷え対策に適したウールとは?研究結果を報告

夏の汗冷え対策に効果的なウール



日本の酷暑を乗り越えるために、私たちが気を付けるべきことの一つが「汗冷え」。特に、外出から冷房の効いた室内に戻った際、体が急に冷えて不快に感じるこの現象は、女性にとって悩みのタネです。日本毛織株式会社(ニッケ)が金城学院大学と共同で行った研究により、ウールがこの「汗冷え」を軽減する効果を持つことが明らかになりました。

汗冷えの原因


「汗冷え」は、衣服が濡れた状態で体温を奪われる現象です。主に、濡れた衣服が熱を伝えやすくなる熱伝導と、衣服の湿気が蒸発する際に周囲から熱を奪う気化熱が関与しています。特に暑い夏季には、室内外の温度差が大きくなるため、外出時の活動や運動後に特に悩まされることが多いでしょう。

研究手法と結果


ニッケと金城学院大学・平林研究室は、実験を2つに分けて行いました。まず、一つ目は人台(ボディ)を使用したモデル実験で、異なる素材の衣服が持つ特性を調査しました。ポリエステル、綿、ウールの3種を用い、背中の衣服内気候を観察しました。その結果、ウールが最も温度維持に優れ、汗冷えを感じにくいことが判明しました。特にウールは湿度が80%RH以下をすぐに維持し、そのため蒸れ感も少ないのです。

次に行ったのが、女子大学生を対象にした着用実験です。ここでも、ウールは温度の上昇が早く、運動後の湿度の戻りも最も速いことが確認されました。被験者からは、ウールは他の素材に比べて冷たさを感じにくいという評価も得られました。

ウールの特性


ウールが夏場に適している理由は、熱伝導量が少ないためです。他の素材では湿潤状態になると熱が急激に伝わりやすくなり、不快感を助長しますが、ウールはこの特性を持続します。このため、湿度調整も優れており、体温調節が容易です。

今後の課題


今回の研究は非常に興味深い結果をもたらしましたが、製品化には至っていません。これからどのような製品がウールの特性を生かし、消費者に快適さを提供できるのか、さらに検証を進めていく必要があります。また、冬季における汗冷えの現象も検討が必要です。

まとめ


夏の汗冷え対策として、ウールの特性は期待大。これまでの研究結果を基にして、ウール素材の衣服が登場する日もそう遠くないかもしれません。快適な夏を過ごすために、今から情報を集めておきましょう!

会社概要として、日本毛織株式会社(ニッケ)は、大阪市中央区に本社を構え、HPも用意されています。気になる方は以下のリンクをご覧ください。 ニッケ公式サイト


画像1

画像2

画像3

画像4

画像5

画像6

画像7

画像8

画像9

画像10

関連リンク

サードペディア百科事典: ウール 汗冷え 研究

トピックス(ファッション)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。