次世代視覚デバイス「ViXion01S」が実現する新しい視界と開発体制

次世代視覚デバイス「ViXion01S」の魅力

最近、視覚障害を持つ方や、より快適な視界を求める方々に新しい選択肢が登場しました。それが、ViXion株式会社が開発したオートフォーカスアイウェア「ViXion01S」です。このデバイスは、自動でピントを調整し、近くと遠くをはっきりと見ることができる機能を備えています。特に、2024年に開催されるデジタルイノベーションの総合展「CEATEC 2024」では、ViXion01Sが『CEATEC AWARD』の中でも最高峰の賞である『総務大臣賞』を受賞しました。

ViXion01Sの革新

ViXion01Sの最大の特徴は、プログラミング言語Rubyを軽量化した「mruby/c」を採用している点です。この選択により、デバイスのファームウェアの開発が従来の方法よりも大幅に効率化されました。これまで、ViXionでは有線接続を用いてソースコードをビルドし、Flash ROMに転送する作業に数分を要していました。しかし、「mruby/c」を利用することで、開発者はよりスピーディーかつスムーズに試行錯誤ができるようになりました。

mruby/cの特徴

mruby/cは、Rubyの高い可読性と生産性を受け継ぎつつ、組み込み向けにメモリ消費量を抑えた開発言語です。これにより、小型のマイコンでも動作し、センサーやウェアラブルデバイスなどの開発に最適な特性を持っています。さらに、しまねソフト研究開発センターと九州工業大学の共同研究によって進化したMRuby/cは、オープンソースとしても広がりを見せています。

新たな開発技術「ViXion Blink」

ViXionではさらに進化を遂げ、独自のファームウェア更新技術「ViXion Blink」を発表しました。この技術により、Bluetoothを用いて必要な部分のみを瞬時に書き換えることが可能になりました。これにより、プログラムコードをわずか0.1秒で更新できるため、開発者はアプリの機能向上を迅速に実現できます。

今後の展望

「ViXion01S」はすでにクラウドファンディングで成功を収めており、2024年からの常設展示も予定されています。ViXionのチームは、「ViXion Blink」のさらなる発展を目指しており、将来的にはユーザーがデバイスを自分でカスタマイズできるビジュアルプログラミングを実現したいと考えています。これにより、ユーザーが自身のニーズに合わせた視覚体験を作り出すことが可能になるでしょう。