世界最長熟成のシングルモルト発表
2025年10月、スコットランド・エルギンから待望のシングルモルトウイスキーが登場します。それは、ゴードン&マクファイル社が手掛けた「グレンリベット85年」。このウイスキーは、世界で最も長い85年という熟成期間を経て、今ここに私たちの前に現れます。
このプロジェクトは、アメリカの著名な建築家ジーニ・ギャングとのコラボレーションによって生まれた、アートとウイスキーが融合するユニークなデキャンタに詰め込まれています。その姿は、見る者を魅了し、手に取ることをためらわせる美しさです。
85年前の想い
1940年にさかのぼります。この年、ジョージ・アーカートとその父ジョンは、後の世代に伝えたいとの願いを込めてグレンリベット蒸留所の原酒をアメリカンオーク樽に詰めました。その思いが長年の熟成を経て、2025年2月5日に「今がその時」との判断で、カスク番号336が開封されました。
このウイスキーは、アルコール度数43.7%で、たった125本だけが瓶詰めされるという非常に稀少な存在。ひと口飲むと、歴史が詰まったその味わいは「生きた歴史」と称され、愛好家にとってはまさに憧れの品です。その背後には、家族経営で綿々と受け継がれた職人の哲学と、歴史を大切にする姿勢があります。
「究極の一杯」としての存在
「グレンリベット85年」は、ただのウイスキーではなく、未来に語り継がれるべき「究極の一杯」です。ウイスキー愛好家を魅了し続けるこの逸品は、希少性だけなく、ストーリー・熟成・職人技の全てが詰まっています。そのため、ウイスキー市場での関心は計り知れない高さを誇ることでしょう。
オークの芸術性
さらに、ゴードン&マクファイル社とジーニ・ギャングが手掛けたデキャンタは、「オークの芸術性(Artistry in Oak)」をテーマに、ウイスキーとアートが融合した唯一無二のものとなっています。このデキャンタは2025年10月に初公開され、その後、2025年11月にクリスティーズ・ニューヨークで開催されるオークションに出品される予定です。その収益の一部は、アメリカの森林保護団体「アメリカン・フォレスト」に寄付され、次の世代へのレガシーにつながります。
ゴードン&マクファイル社とは
130年以上の歴史を持つゴードン&マクファイル社は、家族経営を主体にしており、最高品質のシングルモルトを追求してきました。スコットランドの100以上の蒸留所との強固な信頼関係を基にし、独自の熟成方法で他に類を見ないウイスキーを生み出しています。その知見は今後の製品開発にも活かされ、ウイスキーの新たな魅力を提案し続けています。
ジーニ・ギャングの影響力
建築家ジーニ・ギャングは、シカゴやニューヨークなどで知られる「スタジオ・ギャング」の創設者であり、革新的なデザインを通じて社会に変化をもたらすことを掲げています。彼はその実績により、TIME誌の「世界で最も影響力のある100人」にも選ばれるなど、名声を得ています。彼が手掛けたデザインは、温かみのある人間性や自然との結びつきを強調しており、ウイスキーの製造においてもその哲学が生かされています。
まとめ
「グレンリベット85年」は、長い歴史と職人技が生み出した、ただ一つの尖った芸術品です。ウイスキー愛好家はもちろん、アートに興味を持つ方々も、この貴重な一品に魅了されることでしょう。初登場を待ち望む心は、やがてこの贅沢なウイスキーとともに、歴史の一部として語られる日を楽しみにしています。