花王が開発した新技術で快適な汗対策が実現！

快適さを保つ新技術 - 花王の汗蒸散技術

暑い季節がやってくると、多くの人が困るのが汗による不快さ。特に、ベタつきやニオイは日常生活のストレス要因になってしまいます。しかし、そんな悩みを解決する新技術が花王株式会社から発表されました！

花王の新技術とは？

花王株式会社のスキンケア研究所が開発したこの技術は、なんと汗を肌の上で広げることで速く乾かすことができる「汗蒸散技術」です。この技術により、暑熱環境下でも不快なベタつきを軽減し、肌を快適に保つことが期待されています。これは従来の「汗を止める」というアプローチではなく、汗を本来の機能である蒸散によって体を冷やすことを重視しています。

背景と開発の経緯

地球温暖化が進む中、多くの人々が日常生活で汗による不快感を抱えていることが問題視されています。汗は、体温を調節する重要な役割を果たす一方で、ベタつきやニオイの原因ともなります。これに対処すべく、花王は本来の汗の機能を最大限に活用するための研究を行ってきました。その中で、汗中のナトリウム成分や皮脂が不快感の原因であることを突き止め、それらを吸着する素材として多孔質シリカを発見しました。

しかし、暑熱環境では過剰に汗をかくため、肌に汗が残りやすくなることが課題でした。このため、花王は汗を蒸散しやすくする新たな技術の開発に挑みました。

技術の仕組み

この新技術の鍵となるのが、汗が肌上で広がりやすくするための親水性の膜です。人の肌は自然に疎水性であるため、汗が滴状になり広がりが悪くなります。そこで、特定の材料を使用することで親水的な膜を形成し、汗がスムーズに広がり、蒸散のスピードを向上させる狙いがあります。

さらに実験では、特定の親水性板状粉体と多孔質シリカを組み合わせることで、汗がより速く広がり、乾燥する時間が著しく短縮されることが確認されました。人工皮革を用いた実験結果によれば、新技術の使用により蒸散時間が約33%も短くなり、その効果が実証されています。