オランダからの視察団がヤヱガキ醗酵技研を訪問
2023年6月、オランダ王国の水産・食料安全保障大臣、ジャン・ルメニー氏がヤヱガキ醗酵技研株式会社にご訪問されました。この訪問は、関西万博の開催に合わせて実現したもので、ヤヱガキ醗酵技研が行っているサステナブルな代替肉研究への関心からでした。
ヤヱガキ醗酵技研の歴史と技術
ヤヱガキ醗酵技研株式会社は、兵庫県姫路市に本社を構える企業で、350年の歴史を持つ酒蔵を母体としています。近年、バイオテクノロジーに関する研究開発に力を入れ、多様な食用色素の抽出技術や、健康維持に寄与する菌株の培養技術を確立してきました。その中でも特に注目されているのが、オランダのNIZO社とのコラボレーションによる代替肉の開発です。2年前から始まったこのプロジェクトでは、独自のキノコ菌糸体培養物を基にしたサステナブルな代替肉が開発されています。
ジャン・ルメニー大臣の視察とコメント
視察当日は、ルメニー大臣自身が実際に代替肉アプリケーションを試食し、さらに菌糸体培養設備を見学されました。また、視察を通じて大臣からは「ヤヱガキの革新的な技術に触れることができて嬉しい。特に高齢化や人口増加が進む社会において、栄養は非常に重要なテーマである。国境を越えた技術の交流は、より良い未来へ繋がる」とのコメントがありました。
代替肉の可能性と未来への取り組み
ヤヱガキは、NIZO社とのパートナーシップを通じて、安全性が確保された非動物性のサステナブルで美味しい代替肉としての機能を実証しています。今後は、菌糸体が持つ健康維持の機能性についての研究やスケールアップに向けた取り組みを進め、社会実装を見据えた活動を行っていく予定です。
イベントの様子
視察の間には、マイコプロテインを使用したハンバーグのプレゼンテーションも行われ、ルメニー大臣をはじめとする参加者から活発な質疑応答が展開されました。この様子は、ヤヱガキ醗酵技研の取り組みについての理解が深まる貴重な機会となりました。
今回の訪問を通じて、ヤヱガキ醗酵技研の技術と取り組みが国際的に評価されるとともに、今後の食文化やサステナビリティにおける重要な一歩が踏み出されることが期待されています。これにより、持続可能な未来の食卓がより現実味を帯びてきました。