健康と食文化の発展が期待される鰹節の新たな可能性

鰹節の新たな健康効果に驚き

近年、食文化と健康の関連性が注目される中、マルトモ株式会社が実施した共同研究の成果が発表されました。愛媛大学とのコラボレーションにより、日本の伝統的な食材である鰹節が脳の機能を高める可能性を秘めていることが確認されたのです。

研究背景と目的

日本は世界有数の健康長寿国であり、その背景には古くからの食文化があると言われています。特に、鰹節は日本料理には欠かせない素材で、栄養面でも優れた特性を持っています。今回の研究は、鰹節が脳に与える具体的な影響を解明することを目的として行われました。

研究方法と結果

岡山大学で行われる日本農芸化学会2025年度関西・中四国・西日本支部合同大会で発表された本研究は、ラットを対象にした実験が基盤です。ラットに通常の食事と鰹節を加えた食事を与え、42日後に血中の中性脂肪と脳の海馬におけるSIRT1遺伝子発現量を測定しました。その結果、鰹節を摂取したラットは、血中の中性脂肪濃度が低下し、SIRT1遺伝子の発現量が増加したことが確認されました。

SIRT1遺伝子は、細胞の健康と老化に関連するタンパク質をコードしており、脳の神経細胞の働きを活性化する重要な役割を果たします。この研究により、鰹節が脳のパフォーマンスを向上させる可能性が示されたのです。