グラノーラと快眠の関係を探る
最近、カルビー株式会社と株式会社S’UIMINが共同で行った研究が注目を集めています。この研究では、プレバイオティクスを含むグラノーラがストレス状態にある健常者の睡眠の質をどのように改善できるのかが検証されました。眠りの質を高めるためには、腸内環境が深く関係していることがわかってきました。
プレバイオティクスとは?
プレバイオティクスは、腸内細菌の栄養源となる食品成分のことです。私たちの腸内では、多種多様な細菌が共生しており、それぞれの細菌には異なる代謝を行う特性があります。そのため、個々人の腸内フローラに合ったプレバイオティクスの組み合わせを摂取することが、健康に寄与するのです。
研究の概要
本研究は、ストレスを抱えている健常者を対象に、8週間にわたり毎朝プレバイオティクスを含む6種類の成分(イヌリン、レジスタントスターチ、スーパー大麦、フラクトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、ハイカカオ)からなるグラノーラを摂取させました。それによって、腸内環境の改善が睡眠の質にどのように影響を与えるのかを探ったのです。
結果、プレバイオティクスを含むグラノーラを摂取した被験者は、主観的に睡眠の質が改善したと報告しました。ストレス状態も緩和されたことが示唆され、腸と心の関係が明らかになりました。
眠りの質と腸内フローラ
腸内フローラと脳機能の関連性は「脳腸相関」として知られています。ストレスが腸内環境に影響を与えることは多くの研究で示されていますが、逆に腸内環境が睡眠の質やストレスに影響を与えるという視点からの研究は新しい試みです。
カルビーは、2030年ビジョンの一環として「人々の健やかなくらしと多様なライフスタイルへの貢献」を目指しています。腸内環境の研究に特化した「Body Granola」という定期購買サービスも展開しており、個々の腸内フローラに合わせたグラノーラの提供が行われています。
今後の展望
今回の研究成果は、腸内環境と睡眠の相互作用を深める重要なステップとなります。カルビーは今後も腸内環境や睡眠に関する研究を進め、得られた知見を基にした商品開発を通じて、人々の生活をより豊かにすることに貢献する意向です。
私たちの健康や快適な生活を左右する睡眠の質。今回の研究を通じて、新たな食のアプローチが健康にとってどれほど重要かを再確認できる機会となりました。これからは、より良い睡眠を求めて食生活を見直してみるのも良いかもしれません。