「ひっつき虫」を新たな特産品に!
近畿大学農学部の学生たちが、鹿児島県の離島・喜界島での商品開発に挑戦しています。その素材は、「ひっつき虫」と呼ばれる強害草「センダングサ」。
このセンダングサは、喜界島のサトウキビ畑で生育し、農家が除草に苦労している草です。しかし、学生たちはその危険視されがちな資源に新たな可能性を見出し、ラスクとして美味しい商品に変えてしまいました。
喜界島の農業と新たな発想
喜界島では年間約6.7万トンものサトウキビが生産されていますが、持続可能な農業を維持するためには生産者の減少や担い手不足が深刻な課題です。サトウキビの生育に影響を与える「ひっつき虫」の繁茂が問題で、それによって収穫量にも影響が出てしまうのです。
しかし、学生たちはこの「じゃまもの」とされるセンダングサを活用し、新たな価値を創出することに挑みました。商品開発プロジェクトは、喜界島の特産品を活かしながら地域課題を解決する革新的な試みなのです。
多彩な試作と苦労の末に
約6ヶ月の開発過程で、学生たちは様々な試作を重ねました。「草特有の香り」をうまくコントロールし、見た目や味を調整する作業は、なかなか難しいものがありました。しかし、最終的にはセンダングサの粉末を使用したサクッとしたラスクに落ち着きました。その香りはハーブのような豊かさを持ち、誰もが親しみやすい味わいです。
発表とイベント
このラスクは、2026年8月1日に喜界島で開催される「喜界島サンセットフェスタ 2026」で初披露される予定です。学生たちは自らのカフェ「近大ガジュマルカフェ」を運営し、訪問者にこの商品を提供する機会を作ります。
また、このプロジェクトでは、東京農業大学の学生たちも参加し、喜界島での合宿を通じて地域の文化や産業に触れながら、商品開発を進めます。嬉しいことに、合宿拠点は「JAC HAUS」という、廃校をリノベーションした宿泊施設で、地域の人々との交流が期待されます。
地域課題の解決に向けた取り組み
学生たちの発想から生まれたこのラスクは、単なる食品販売に留まらず、喜界島の魅力を全国に広める役割を果たすことを目指しています。地域資源であるセンダングサを用いることで、除草作業を「収穫」として新たな価値へと変革するこのプロジェクトは、島の振興にもつながるでしょう。
学生の声
近畿大学農学部食品栄養学科の猿渡夢華さんは、「センダングサとサトウキビを組み合わせ、美味しい商品を開発し、たくさんの人に喜んでもらいたい」と意気込みを語ります。
感動的な取り組みが、学生たちの手によって進行中です。喜界島とセンダングサ、この特産品の味わいを通して、地域の課題解決を共に楽しみにしながら体感する日が待ち遠しいですね。