KERA CROSS第六弾『消失』、ついに開幕!
2025年1月18日、東京・新宿の紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYAで、ケラリーノ・サンドロヴィッチ(KERA)の名作『消失』が開幕しました。この作品はKERAが主宰する劇団ナイロン100℃の本公演として2004年に初演され、2015年に再演された人気作品で、さまざまな舞台で上演されてきました。
演出:河原雅彦の手による新たな魅力
今作の演出を担当するのは河原雅彦。彼は2019年の『カメレオンズ・リップ』、2022年の『室温~夜の音楽~』に続き、KERA戯曲の演出を三度目となります。河原の演出のもと、舞台は
「笑い」と「恐怖」を巧みに融合し、登場人物の個性が際立つ作品へと仕上がっています。
物語の核心:善意のかけ違い
物語はクリスマスの夜、兄弟が住む家に集まった6人のキャラクターたちが“善意”を持って行動するものの、思いがけない事態が引き起こされ、日常が次第に破滅へと向かう様子を描いています。兄チャズ役の藤井隆、弟スタンリー役の入野自由をはじめ、六人のキャストの個性が光る舞台です。
魅力的なキャストの演技
キャストたちはそれぞれ役柄に見事に没入し、特に藤井は「お客様への忠誠心が強く、毎日悩んでいますが、みんなのサポートに感謝しています」とコメントし、入野も「稽古中は壁にぶつかる日々でしたが、幸せな毎日です」と語っています。彼らの熱意が、観客に贈るパフォーマンスに色濃く反映されているでしょう。
スタッフの取り組みも光る
音楽、舞台美術、照明、衣裳など、スタッフの力も作品の魅力を高める要素となっています。『消失』はもともとクールで文学的な作品であるが、今作ではロマンティックでエンターテインメント性の高い舞台に生まれ変わりました。これにより、本作の基盤にある残酷さと人間讃歌が一層際立っています。
見どころと公演スケジュール
東京公演は2月2日まで続き、2月6日、7日には大阪・サンケイホールブリーゼでも上演予定です。公演ごとの当日券の販売は、開演の1時間前から行われますので、ぜひ足を運んでみてください。
河原雅彦の演出による『消失』は、多くの人々に新たな感動を届けることでしょう。みんなの心に残るこの舞台を、ぜひ劇場で体感してみてはいかがでしょうか。