冬に注意！アデノウイルス蔓延を防ぐ新たな研究成果

冬に流行するアデノウイルスと新素材の効果

冬になると流行しやすいアデノウイルスは、「風邪」や「プール熱」の原因となるウイルスであり、私たちの日常生活でも身近に存在しています。このウイルスに対する効果的な対策が、最近キリンホールディングスのヘルスサイエンス研究所から発表されました。

研究の概要

キリンの研究チームは、乳酸菌素材「L.ラクティスプラズマ」がアデノウイルスへの抗ウイルス応答を高めることを確認しました。具体的には、免疫の司令塔であるプラズマサイトイド樹状細胞（pDC）の活性化が、アデノウイルスへの抵抗を強化することを示しています。この研究は「日本抗加齢協会第9回学術フォーラム」で報告され、特に注目を集めました。

これまでにも「L.ラクティスプラズマ」による抗ウイルス効果に関する研究は行われていましたが、アデノウイルスを対象にしたものは初めてです。この新たな発見は、冬場の感染症対策に大きな貢献をする可能性があります。

効果的な免疫応答のメカニズム

実験では、ヒト由来のpDCに不活化アデノウイルスと「L.ラクティスプラズマ」を同時に刺激することで、免疫応答を測定しました。その結果、短時間の刺激でも「L.ラクティスプラズマ」を使用した場合、抗ウイルス性物質であるインターフェロンα（IFN-α）の産生量が有意に上昇し、アデノウイルスに対する抗ウイルス応答が促進されることが確認されました。このデータは、今後の研究及び実用化に向けた重要な知見となります。

積極的な研究開発の必要性

2020年以降、世界はパンデミックを経て感染症の流行パターンが変化しています。このような状況下で、「L.ラクティスプラズマ」のように、様々なウイルスに対する効果を持つ素材の研究は非常に重要です。研究所では、今後も免疫機能の維持に寄与するための研究開発を進めていくとしています。

これからの健康管理

キリングループは、「食と健康」の新たな喜びを広げ、心豊かな社会作りに貢献することを目指しています。アデノウイルスに対する新たな防御策として「L.ラクティスプラズマ」の研究成果は、多くの人々の健康を守る一助となるでしょう。今後、さらなる研究が期待され、特に冬の感染症シーズンを安全に過ごすための参考としても注目です。

このように、今後ますます注目される「L.ラクティスプラズマ」の研究進展に期待を寄せつつ、この冬を元気に乗り切るための準備をしていきたいものです。