佳山明生が語る古賀政男との思い出
7月28日に放送されたBS日テレの「歌謡プレミアム」では、古賀政男の最後の門下生である佳山明生がゲスト出演し、恩師の音楽と自らのキャリアについて語りました。古賀政男は、5000曲以上の演歌や歌謡曲を世に送り出した日本の音楽界の巨星です。この番組では、佳山が古賀メロディーを熱唱し、秘伝のボイストレーニングも紹介されました。
古賀政男との出会い
佳山は、古賀政男の弟子になるために、彼の自宅を訪れるという大胆な行動をとったと明かします。初めて訪れた際には、門前払いを受けることが2回続きましたが、諦めきれない佳山は天気の良い日に再度挑戦。運良く古賀のスタッフが門を開け、彼との初対面を果たしました。
「歌ってごらん」と古賀が言った時、佳山は「浜昼顔」を披露し、その歌声が認められ「最後の門下生にしてあげる」と伝えられた瞬間の喜びは、今でも鮮明に覚えているそうです。このようにして、佳山明生は古賀政男の最後の弟子となったのです。
古賀メロディーのレッスン
古賀のレッスンは、他にはない独特なものでした。まず最初に行うのは、掃除。広い庭や部屋を一通り清掃し、その後にレッスンが始まります。古賀は、詞の意味を追求し、どうメロディーに生かすかを重視する教え方をしていました。「歌手はメロディー通りに歌うだけでいい」と説く姿勢が、佳山の音楽観にも大きな影響を与えました。
「我流の枝葉を全部切られちゃう」と語る佳山。古賀の厳しい指導を受けながら、古賀メロディーの名曲「影を慕いて」を実際に歌い、違いを感じることで成長していったのです。
デビューまでの道のり
1977年に念願の歌手デビューを果たした佳山でしたが、古賀はそれ以降は曲を作らないと宣言していました。佳山は、デビュー曲「氷雨」がなかなか売れず、苦しむ日々を過ごしました。しかし、6年後に訪れた旭川市の有線放送所で「氷雨」が大ヒットするきっかけを得ました。その女性スタッフが、「この曲は絶対にいい曲だ」と思い、何度も流し続けたのです。
この偶然の出会いにより、旭川の人々が「氷雨を覚え」、札幌へ持ち帰ることで、口コミが広がり、最終的には80万枚を超える大ヒットに繋がったのです。
佳山明生の魅力
放送では、佳山が「氷雨」をはじめ、古賀メロディー「無法松の一生」や「湯の町エレジー」を熱唱。さらに、最新曲「ぼっちの女だから」も披露し、彼の音楽の幅の広さを感じさせました。古賀政男の偉大な影響を受けた佳山明生の熱い思いと誇りは、多くのファンに感動を与え続けています。
乞うご期待!これからも佳山の活躍を応援し、時代を超えた古賀メロディーの魅力を享受していきましょう。