日本代表チームが「クープ・デュ・モンド」で見事に2連覇!
2025年1月、フランスのリヨンで開催された洋菓子コンクール「クープ・デュ・モンド・ドゥ・ラ・パティスリー2025」において、日本代表チームが見事優勝を果たしました。今回の大会は、各大陸の強豪国が集結し、国家文化をテーマにした技巧と表現力を競う難しいものでしたが、日本は強敵を抑えて優勝し、2023年大会に続く2連覇の快挙を達成しました。
チームテーマ「Land of the Rising Sun」
日本代表チームは、「Land of the Rising Sun(日出ずる国)」をテーマに、日本文化の豊かさと美しさを表現した作品を展示しました。アメ細工、チョコレート細工、氷彫刻など、日本の伝統や風景を反映させた力強い作品は、他国を圧倒する存在感を放ちました。
躍動感のある和太鼓や歌舞伎、相撲などの要素も盛り込み、日本ならではの「祭」の雰囲気を見事に再現。特に観客と一体感を生み出すパフォーマンスが評価され、国民性としての協調性を表現した仕上がりとなりました。
日本代表チームの強み
日本代表チームの勝因は、何よりも「チームワーク」にあります。同じ志を持つメンバーが互いを信じ、助け合いながら最後まで諦めずに臨んだ姿勢が、この栄光を生み出しました。チームの団結力や技術力、そして表現力が複合的に絡み合い、壮大な作品を創り上げたのです。
的場勇志シェフの挑戦
チームの中でも特に注目を浴びたのが、株式会社美十のシェフパティシエ、的場勇志選手です。彼はアメ細工と新たに採用された「ショーショコラ」の担当をし、斬新な試作を披露しました。ステージ上では書道や忍術を織り交ぜた進行が話題となり、観客を惹きつけました。さらに、応援として観客席から声援が飛び交い、まるで一つの祭であるかのような雰囲気が生まれました。
的場は、作品に使用する材料を紹介しながら進行を行い、特に「祭」をテーマにしたデザートでは、日本の富士山や麻の葉文様をデザインするなど、独自のアプローチが印象的でした。彼の努力と創造性が高く評価され、試食審査でも抜群の結果を収めました。
クープ・デュ・モンドについて
「クープ・デュ・モンド・ドゥ・ラ・パティスリー」という大会は、1989年に設立され、世界中のパティシエが競い合う最高峰の場として知られています。日本を含む18か国が参加し、自国の文化や伝統を基にした作品を披露します。あらゆる技術や表現が求められる中、日本チームが2連覇を達成したことは、日本の洋菓子文化にとっても大変意義深い成果です。
今後の展望
的場シェフは、「今後は大会を夢見る若いパティシエの支援に力を入れていきたい」と語ります。今回の優勝を糧に、これからの挑戦に向けて一層力を注ぐことを誓い、次代のパティシエたちを育てることに尽力していく姿勢には、希望が感じられます。対外的にも日本の洋菓子文化の発展に寄与いただけることを期待したいです。