社会派サスペンス『世間体』が描くZ世代のリアルな悪意と運命

縦型ショートドラマ『世間体』が描く悪意の深淵

2023年10月10日（金）より、人気アプリ「POPCORN」で配信が開始された縦型ショートドラマ『世間体』は、若者を中心に広がるSNSの影響や世論の反響をテーマに、現代社会の複雑さを浮き彫りにします。主演は田中偉登さんと須藤理彩さんで、彼らの迫真の演技が観る者を惹きつけます。

物語の核心：無邪気な悪意の行方

本作は、高校を舞台にして展開されるサスペンスドラマで、ある軽い悪ふざけから重大な事故が引き起こされたことから始まります。田中偉登さんが演じる龍斗は、同級生の飯田麻衣香（須藤理彩演じる）の“薬”を隠すことにより思わぬ悲劇を招きます。これが「遊び」として身勝手に振る舞う彼の姿が、無邪気な悪意となって重くのしかかります。

この事件は最初は「不慮の事故」として報じられますが、麻衣香の母親が開始した署名活動が火種となり、世論やメディアがこの事件に注目し始めます。どんどんと事態は拡大して、当事者たちの運命が揺れ動く様を描いています。これにより、観る側はSNSや世論の力がどんな影響をもたらすかを考えさせられるのです。

豪華なキャスト陣

藤理彩さんは、失った娘の悲しみに寄り添いながら、報道にさらされる母親の心情を深く演じます。彼女の演技は、ただの母親ではなく、強い意志を持った一人の女性としての力を感じさせます。

対する田中偉登さんは、無邪気さと孤独感を巧みに演じ分け、物語の中心となるキャラクターを見事に表現。彼の演技によって、加害者としての内面や葛藤が浮き彫りになり、見る側に強烈な印象を与えます。

監督と制作の背景

本作の監督は、廣田純平さん。彼は多くのショートドラマの制作に関わり、感情に訴える物語作りに定評があります。彼が手がけた作品は多くの視聴者に支持されており、視聴体験は視覚的にも感情的にも刺激的です。

『世間体』は、全17話を予定しており、各話ごとに緊迫した展開が繰り広げられます。1話あたりの視聴時間はわずか1分半から3分程度で、スキマ時間を利用して楽しむことができる形になっています。